第5章 VS???
15 峰 理子の気持ち
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背中の感触と腕の感触を確かめつつ、ちょっと鼻の下を伸ばす。
ちょっと顔を紅くした理子がかわいいと思ってしまったのは気のせいじゃない。
こうして理子をおんぶしたままの下山がスタートした。
一つの危険を持ちながら・・
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Riko side
下山し始めて15分ほどが経った。修一は私を背負いながらゆっくりと山道を下っていく。ただ下は昨日の大雨のせいでぬかるんでいるようで、上手く進むことができないようだ。これは今日一日で下山するのは厳しいかもしれない。・・それに人一人背負っての下山は並大抵のことじゃない。かなり厳しいだろう。足が回復次第私も歩くことにしよう。
それに・・
「しゅ、修一・・」
「・・どった?」
「あの、その・・・あの、さ」
それともう一つ、女の子として、あることを思われたくない部分が一つある。
「そ、その・・お、おも・・」
「なんだよ。ハッキリ言え」
「・・・・しゅ、修一、理子・・お、重くない?」
背負われるということはつまり、私の全体重を修一に預けてることになる。
正直修一にはなんて思われようと気にしないが、女子として、どんな男子にも重いとだけは思われたくないのだ。まあでも大抵の男はそこをきちんと理解して「全然、むしろ軽いくらいだよ!」なんて元気よく答えてくれるーー
「無茶苦茶重い」
「そこは!理子も、女の子なんだから!嘘でも、軽いって言え!」
「おわ!あ、暴れるな!!」
そうだった。こいつに男子の常識は通用しないんだった。と私は後悔した。こいつは本当に女心というものを理解していない。クズ男だ。・・そういえばそのこと私知ってた。
「め、面倒くさい奴だな」
「女の子はみんなそーなの!も、もういい!降ろして!!」
本当にめんどくさそうにこちらを見る修一。私はやけになって背中から飛び降りようとした。
が
「ばっか、んな事どーでもいいんだよ。理子が重かろーが軽かろーが怪我してるんなら背負うって。いいから黙って背負われてなさいよ、これ強制」
そういって理子を担ぎ直す修一。それによってまた私の両手がまた修一の首に巻かれる。
ーートクン
(なぁにちょっとカッコイイこと言ってんのさ・・最後は余計だけど)
・・こいつ、こんなこと言うやつだっけ・・。
自分の頬が紅くなっていることに気づき慌てて隠そうとしてしまった。・・ん?別に修一からは私の顔見えてないから隠す必要ないか。しかししばらく元に位置に顔を戻すことができなかった。
・・くやしい。こんなやつにドキッとするなんて
「・・じゃ、頼んだ」
「たーのまーれた
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