第5章 VS???
15 峰 理子の気持ち
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なよ・・。で?下山までどれくらいかかるんだ?」
「標高2000mくらいだから今日一日かければ近くの村に着くと思うよ。がんばろ、しゅーちゃん?」
理子はこっちにウインクしながら顎もとで小さくピースした。・・あざとい。これを学校でもほかの男子にしているんだろう。なぜ?男子にもてたいから。どうして?それはたぶん男子と女子の性的なものを望んで・・
「お前ってホントにビッチなの?」
「どうしてそういう返答が返ってくるのか本気でわかんないんだけど・・理子これでも純情だからな」
「・・じゅん、じょう??」
「お前いつか本気で爆弾の炭にしてやる」
理子の顔が本気の顔をしていたので慌てて謝る。流石に今のはふざけすぎたと反省。
「よし、もう行こうぜ。日が暮れたら危ないだろ」
「うん。少なくとも電波が届くところまで行ければヘリを呼べるよっーーーいたっ」
理子が立ち上がろうとしたあとすぐに足を押さえた。そのまましばらく足首を揉んでいる。
「もしかして、足くじいてんのか?」
「そうみたい。いや、大丈夫だよこれくらい。歩けないわけじゃない」
言葉ではそう言いいながら立ち上がり方が不自然だ。
「おい、大丈夫かよ?」
「だ、だいじょーぶ。理子、こういうの慣れてるから」
未だふらつきながらも立ち上がろうとする理子はやはり無理をしているように見える。俺はため息をつき、
思いっきり理子にデコピンを食らわした。
「いった!?な、なに〜!?」
「なんで俺に見栄はってんだよ。痛いなら痛いって言えバカ」
「べ、別に見栄なんてはってなんか・・」
顔を逸らしながらそう言う理子。説得力が全くない。こいつは弱いところを人に見せたくないタイプだったんだと初めて知った。
俺は未だにごにょごにょ言っている理子の前で後ろを向いて膝を曲げた。・・っ。
「ほら、乗れって」
「え?」
俺のしたいことの意味をいまいち理解できていない理子が首を傾げる。普通足痛いやつの前でかがんだら一つしかないと思うんだが。
「・・あ。・・で、でも、修一の方が・・」
と思っていると理子も気づいてくれたらしい。ただ俺のことを気にして乗るのを躊躇しているようだ。
「うるせーな。ゴタゴタ言ってる暇あったらさっさと乗りやがれ」
「なにそれ、傲慢」
理子はしばらくそのまま動かなかったが、
しばらくしてぎゅっと俺の首にしがみついてきた。
俺はそれを確認してゆっくりと立ち上がる。
「・・あ、ありがと」
耳元から小さく聞こえた感謝の言葉。こいつ、ちゃんと言えるんだなと感心しつつ。こちらも素直な気持ちを行ってやることにした。
「やわらけ」
「・・変態」
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