第十章 仮想世界
第12話 二人の『或守』の正体
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してくれそうだけど……どれだけの時間が掛かるか分からないしね」
上条「確かに……あいつならやりかねん」
どこか嬉しそうに話す鞠奈とここまで説明されてやっと納得がいった上条。鞠奈はその嬉しさからか、また淡々と話しを進める。
鞠奈「だから私は心を与えた時にちょこっとだけ入れて置いたのよ、『貴方は愛を知らなければならない』ってね」
鞠奈の変化に上条もうっすら気づいたようだ。さっきまでダメ人間を構成しようとする厳しい先生のような話し方だったのに対して今は笑顔で楽しそうに話している。
それも先ほどのクイズを出したときのような人を試すような感じではなく、自然体で笑っているような感じだ。鞠奈のこんな姿を見るのは初めてだ。
この笑顔を写真に撮って士道に送りつけても士道は別人だと言い張るであろうぐらい、人工精霊を思わせない一人の女の子のようだった。
上条「(もしかしたら……)」
上条はそれらの過程を思い出して一つの仮説を立てた。実際仮説というほどでもないのだが、これが正しければ彼女の性格からして怒ってしまうだろう。
だが上条は彼女を放ってはおけなかった。だから怒られるのを覚悟して鞠奈に言う。
上条「……なあ鞠奈」
鞠奈「ん?どうしたの?」
上条「お前本当は――」
と言おうとしたところで――
――上条のお腹がグーとなった。
上条「……」
鞠奈「……」
……さて、この気まずい雰囲気をどうしようか。
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