S-1 プロローグ/セイバー
[2/5]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
とかは対処面倒くさいし面白いから何にも手を加えないよ。
目的?自分の考えた聖杯戦争を試してみたくなったんだ。君達にデメリットは無い筈だよ?死ぬかもしれないけどね。
僕は聖杯戦争に参加するかって?しないつもりだけど……してほしかったら言ってね。直ぐに優勝してあげるから。勿論、サーヴァントと一緒にね?
では最後に……頑張って聖杯を掴んでくださいっと……バイバイ』
信じられなかったが目が覚めるとオレの右手には夢で掴んだ黄金と全く同じ黄金が握られていた。それと共に右手の甲に痛みが走った。
「ぐっ……あっ……!」
焼けるような痛み、それに耐えきると右手の甲に一対の翼のような紋様、そしてその中央に十字架を模した剣のような紋様が痣のように浮かび上がっていた。
「これが……令呪か。夢で見た奴と同じだな」
令呪を一通り見て確認、次にその掌で握っている誰かの『聖遺物』を確認する。
「黄金に関わりのある英雄……」
オレは自分の家にある本を片っ端から調べた。何時の日か聖杯戦争に参加するかもしれない。その為に先祖が様々な英雄達の事が書かれている本を遺してくれた。いや、この家(書物庫と魔術工房)と魔術刻印以外、何一つ遺されていなかった。
「鞘があったからセイバーじゃない?いや、何十人も居たんだ、セイバーが一人だけとは限らない……恐らく渡された情報とは違う種類の聖杯戦争の可能性がある……」
聖遺物から真っ先に思い浮かんだのは人類最古の英雄『ギルガメッシュ』ありとあらゆる財宝を有し、一度聖杯戦争に現界している。その際のデータを読み見ると正に『黄金』のサーヴァントだ。
「……だが、コイツには来て欲しくないな……」
性格的にも全く合わない。恐らく現界させた数秒後にはオレは殺されるだろう。王に気に入られるように振る舞うなんてことできるはずがない。
「……他に英雄は……有名なのだとコイツか?……ああ、そうだ可能性があるならコイツだな。だが他にも『黄金』の鎧を持つ大英雄……『黄金卿』を発見した英雄、巨万の富を得てそれを瞬く間に浪費した元帥……探せば探すほど出てくるな。これだけだと分からないか……」
数日後 日本 都内某所
準備は万端。後は召喚するための詠唱を唱えるのみ……命を失うことになっても構わない。受け継がせる子孫なんて居ない、オレが死んだところで悲しむ友も、もう居ない。何も無いから……聖杯を掴んだときに何か産まれるはず……そう信じたい。聖遺物を置き、右腕を前に出す。そして、オレは詠唱を唱え始める。
「……素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には我が大師────。
降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で王国に至る三叉路は循環せよ……。
閉じよ。|
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ