第八話「ガンダムという名のリベリオン」
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
フスキー何たらか!?」
「くそっ! MSはステルス機能も搭載しているの!?」
突如、IS勢に混乱が生じた。
ミノフスキー粒子によって、レーダー及び無線機能がシャットダウンされたことにより、どこから敵が襲い来るかわからない。
「敵!? は、早い……!」
対応が遅れたナターシャだが、肉眼で敵機を確認したころには次の命令を下す間などなかった。
「クックック……!」
X2から聞こえる残忍な笑声が、真下に映ったISの一機へ照準を定めた。
カトラス状のビームサーベル「ビームザンバー」を抜き、それを構えてIS陣へ突っ込む。
「き、来たっ……!?」
一瞬で目の前に現れた黒いドクロのガンダムにISの一機は即座に銃を向けるも、それをビームザンバーで切り落とされ、さらにザンバーがそのISの胸元を貫いた。
「ぐあぁ……!」
急所を突かれ、一撃でISの一体はやられた。さらに、X2は自分が敵編隊の中へ飛び込んだことで、ザンバーの間合いを得て周囲のISを次々に斬殺していく。
X2の融合者は、初めからこのつもりで敵編隊に突っ込んだのだ。
適当に遠距離からビームを放っては相手の注意を引き、ミノフスキー粒子を散布しながらレーダーから姿を消し、混乱したところに乗じて襲い掛かる。それは、相手がMSとの戦闘と、ミノフスキー粒子による対応の経験が乏しい相手ゆえにできた戦法だ。
「コノォ!!」
そんなX2の背後からコンバットナイフを抜いた中尉がガンダムに襲い掛かる。
しかし、そんな殺意などX2には見えていた。
「甘い……!」
中尉に振り返ったX2は、脛部から飛び出た実体剣で中尉の腹部を蹴り上げる形で突き刺した。
「ぐはっ……!」
実体剣を引き抜かれ、腹部からの出血を抑える中尉に、さらにX2のビームザンバーが肩へ斬り込んだ。
「どうだ? 性の刺激しか求めぬ低能な生き物に殺される気分は……?」
残忍な口調で問うX2に対して、中尉は先ほどの威勢は消え去り、恐怖と痛みで頭がいっぱいだった。
「フン……『魔女』が、死ね!」
ザンバーが、そのまま中尉の体を溶接して切り裂き、同時に爆発した。
「中尉!」
ISの少尉がX2へライフルを向けるが、それに対してX2も余った左手からバスターガンを手に、少尉の殺意が漂う背後に半身に振り向いて放った。
「!?」
少尉の額を、バスターガンのビーム弾が貫いた。
「な、なんてこと……!?」
ナターシャは気がつくと、周囲には自分一人だけになり、目の前に浮上するX2は鋭く紅い眼光をこちらへ向けた。
「キサマで最後か? ISという名の魔女よ、最後に言い残すことはあるか?」
「くぅ……!」
X2より漂う殺意は半端なく、ナターシャは覚悟を決めたが……
『ザビーネ、もう十分です。直ちに帰艦してください』
X2の無線より母艦から
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ