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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十話 イゼルローン要塞に向けて出立します。
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周りには遮音力場があって、近づくものをシャットダウンできる仕組みになっている。
「フロイライン・マリーンドルフの事なのよ。」
単刀直入にティアナは言った。
「どういうわけか、私はあの人に会うのに躊躇しているの。」
「理由は?」
ヴァリエが目を細めた。
「わからない・・・・。けれど、なんというか、私たちがあの人に会うと余計な軋轢を生むんじゃないかって思ってしまうわけよ。しいて言えばそうね・・・・・原作じゃ女性はあまり出てこなかったでしょ?ところが今のこの現世じゃ女性士官は当たり前、将官だってバカスカバカスカ出てきているじゃない。」
「つまり、フロイライン・マリーンドルフが私たちに嫉妬するかもしれない、とあなたは言いたいわけ?」
ヴァリエは鋭い目でティアナを正面から見た。
「逆かもしれないし。」
僚友の視線から自分の眼を外しながらティアナは言う。
「あなたが嫉妬するなら、とてもわかりやすいわ。単純だし。」
ヴァリエは軽く笑った。
「何よ、失礼ね!」
「はいはい。いずれにしてもティアナ。よくフィオーナを補佐してあげて。主席聖将・・・ではないわね、イルーナ・フォン・ヴァンクラフト上級大将がどう考えていらっしゃるかはわからないけれど、少なくとも軋轢を生ませようとしているわけではないと思うわ。この時期にそんな行為はマイナスでしかないもの。SNSでやり取りしているネッ友と初めて会うくらいの気持ちで考えたら?」
その後、ティアナはロイエンタール大将にあった。彼はこれから元帥府に出府するところであった。
「ほう。珍しいな、こんな昼下がりから外出か?」
「うん、ちょっとフィオと二人でフロイライン・マリーンドルフに会うことになっているの。」
「フロイライン・マリーンドルフにか?」
ロイエンタールの眼が少し動いたような気がしたのは、気のせいだったろうか。
「女同士午後のお茶でも楽しもうということか、たまにはいいのではないか。」
原作で帝国随一の漁色家として鳴らした男はかすかに鼻を鳴らして、
「お前にはそう言った優雅で洗練された会話というものが時には必要だ。」
「失礼しちゃうわね。」
ティアナはそう言ったが、別に怒りなどしなかった。ロイエンタールと交流することになってかれこれ数年たち、彼の言動などはすっかり理解した気になっていたからだ。
「あなたは何かフロイライン・マリーンドルフについて、聞いてる?」
ティアナの問いかけにロイエンタールは首を振った。
「フロイライン・マリーンドルフの御父君については聞いている。実直な人柄だが、先年のリッテンハイム侯爵反乱の際には事前に縁戚であるカストロプの説得に向かったほどの胆力は持っている。娘の方はあまり評判は聞かんな。社交界にもこれといって出ていった形跡はない。聞くところによるとあまり貴族令嬢
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