第一話『リベンジャーズ・プロローグ』
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だろう。選択を間違えるな、生き残る、生きて復讐を果たすまでは、死ぬ訳にはいかない。
このサーヴァントとの魔力のパスは、この身が担っている。故に、このサーヴァントを『極限まで利用する』――!
「――貴様が、我が復讐に魂を焚べる魔術師か?」
「……いいや、違、う。僕、は……!」
――舐めるなよ、亡霊。
「――――!」
「…………ふ、く、はは」
化け物の口から、笑いが漏れた。
その口元が、歓喜に歪む。可愛らしく、美しく、しかし醜く、残虐に、嗤う。
「――ははは、くはははハははハハはははははッ!!あははははははははははははははははははははははははハハハハハハハッッッ!!!」
化け物が笑う。
化け物が、嗤う。
その小さな口を思う存分に広げ、さぞかし気分が良さそうに大笑いする。何がそこまで可笑しかったのか、何がそこまで彼女を高揚させたのか。
彼女は、酷く笑っていた。
「あぁ、いいだろう!その怨み、その怒り、我が主として座するに相応しいっ!!『汝』は今、我が使い手となる資格を示した!故に、故に!我が位階を此処に紡ごうか、報復を求めし復讐者よ!」
大袈裟なまに腕を広げ、歓びを堪え切れなかったのか弾んだ声で、高らかな宣言を示す。立ち上がり、手に持つ剣を床に突き刺し、謳うかのように名乗りを上げた。
――兆仕の左腕に刻まれた、三画の令呪と共に。
「サーヴァント、バーサーカー/アヴェンジャー!汝が復讐の運命に導かれ此処に参上した!我が怨嗟を以て、今ここに汝の剣となる事を承諾しよう、『マスター』!」
聖杯戦争は、ここに始まる。
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