第11話(改2.3)<心配>
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「でもなあ」
呟いた私は彼女たちを見た。
「今後、戦闘していく上で彼女たちと一蓮托生になるんだ。綺麗ごとだけでは済まされないだろう?」
「……」
二人とも無言。
改めて気付いたが、この二人は口数が少なく大人しいところも似ていた。
私は表情を緩めて彼女たちに言った。
「敵も、今朝みたいに急に攻撃してくることもあるだろう?」
「はい」
返事をしたのは祥高さん。
私は窓の外を振り返った。そこには蒼い美保湾が広がっている。
「食堂で食べるよ」
『……』
「問題があるなら前もって皆に伝えておいてくれ。最初から外したい子は、それでも構わない」
「はい。では仰る通りに致します」
鳳翔さんは、お辞儀をすると退室した。
(彼女の場合は敬礼でなくても、しっくりくるな)
そんな取り留めの無いことを思った。
しかしこの先、果たしてどうなるのか? ちょっと不安だ。
だが、ここは私の地元。何事も当たって砕けろだ。
それに美保は新設の鎮守府だ。まだ小さいから、ほとんどの艦娘たちは他所から赴任しているのだろう。
そんな彼女たちに対抗しうる唯一の利点が、私は地元出身だということ。
(ま……それだけ)
私は苦笑した。
「しかし、こんな形で故郷に戻るとは」
呟いた私に窓から入る海風が心地好い。
(やっぱり海は良い)
それは、この不安を一緒に拭い去ってくれるようだった。
以下魔除け
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