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異伝 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(ヴァレンシュタイン伝)
困ったチャン騒動記(2)
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き易さを取るのであれば前でしょう」
「横で頼む」
後ろで溜息を吐く音が聞こえた。どうやらエーリカは諦めたらしい。
「後はネックレスとイヤリングですね。こちらはルビーなどは如何でしょう。全体にドレスが深い紫になります。そこに白い肌で調和をとり赤のルビーでアクセントをつけるというのは」
「いいだろう、そうしてくれ」
「それと、髪型ですがパーティ当日はアップにしてうなじを出す形にしたほうがよろしいかと思います。髪を下ろしては背中の白い肌が消え、後姿が暗くなります」
「そうだな。当日はパーマとそれからエステを頼めるか」
「分かりました」
大体の構想は決まった。後はドレスのデザインと靴、それからアクセサリーの選定だ。此処からが本当の勝負だ。今日は楽しくなりそうだ。後ろで憂鬱そうにしている妻の耳元で俺は囁いた。
「エーリカ、もう少し嬉しそうにしろ。綺麗になるのだからな」
エーリカが恨めしそうに俺を見た。
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