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宇宙戦艦ヤマト2199 元爆撃機乗りの副長 6
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ー、通訳を頼む。まずは防疫チェックを受けて貰いたいのだがよろしいだろうか?できるだけ丁寧にだ」

「(最初に防疫チェックを受けていただきたいのですが、よろしいでしょうか)」

与圧が完了しただけで相手は普通にメットを外す。これは、地球人を捕虜に取ったことがあって同じ空気で生きていけることを知っているな。

「(必要ない)君の言葉は分かりにくい。それで、防疫チェックだったか。勿論受け入れよう。宇宙における最低限の礼儀だ」

「お受け頂き感謝します。瀬川君」

「失礼します」

瀬川君が注射器を取り出し、採血を行う。それを後ろに控えていた医療科の一人に渡して佐渡先生に確認に向かってもらう。

「今回の停戦内容とは別に質問、よろしいだろうか?」

「名前も知らない、顔も見えていない相手の質問に答えるとでも?」

「失礼した。地球防衛宇宙軍所属艦ヤマト副長、永井大樹。階級は一等宙佐」

「副長補佐、瀬川優樹。階級は三等宙佐です」

「銀河方面司令軍、メルダ・ディッツ。階級は少尉だ」

互いに簡単な自己紹介と敬礼を交わす。

「顔に関してはチェックが済み次第お見せすることを約束します。それで個人的な質問なのですが、赤がお好きなので?」

「何故そんなことを聞く」

「個人的に興味があるからです。私は本来なら飛行機乗りなので。よほど腕に自信がお有りなのでしょうし、実際に飛び方が綺麗でした。同じ飛行機乗りとして自分だけの色をしているということは、それだけ赤がお好きなのですか?」

「飛行機乗りが副長を?」

「人材不足とそっちの方の才能もあったということだけですよ。質問の方の答えをお聞きしても?」

「そうだな。それ位なら答えても構わないだろう。高貴な青には劣るが赤は綺麗な色だ。個人的にはとても好ましい」

「そうですか。質問に答えて頂きありがとうございます」

「構わない。それにしても貴方は我々が捕虜にしてきたテロン人とは違うな」

「テロン人?我々のことで合っているでしょうか?」

「そうだ。我々はそちらの星をテロンと名付けている」

「なるほど」

「副長、防疫チェックが済んだようです。問題ありませんでした」

「了解した」

メットを外して脇に抱える。瀬川君も同じようにメットを外して抱える。

「改めまして、私がヤマト副長の永井大樹です」

「副長補佐、瀬川優樹です」

「ああ、改めまして」

「それではご案内します。ですが、少々お待ちを。オイコラ!!テメエ、何をディッツ少尉の機体に触ろうとしてやがる!!」

「い、いえ、何も」

「ならその手の工具はなんだ!!口答えしてんじゃねぇ!!榎本班長、第3格納庫から全員出せ!!解析も一切許さん!
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