宇宙戦艦ヤマト2199 元爆撃機乗りの副長 6
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「また終業シフト中に問題か」
『申し訳ありません』
「謝る必要はない。すぐに上がる」
お馴染みの栄養ドリンクを煽り、水の入ったペットボトルを持って艦橋に向かいながら飲む。
「瀬川君、状況は?」
「今の時点で判明している情報は端末の方に送ってあります。ですが、先に対処すべきことができました」
「先に対処?」
オレの疑問に艦長が答えてくれた。
「我々はワープの最中に異次元の狭間に落ちたようだ。そして前方にいるガミラスもだ。そのガミラスから停戦の使者が送られてくる。向こうはこの空間からの脱出方法を知っていると言ってきている。どう思うかね、副長」
「脱出方法を知っているのに脱出していないということは簡単です。こっちにはあって向こうには無い物、おそらくは波動砲。それが鍵なんでしょう」
「やはりそうか」
「ですが、ガミラスはどうやって波動砲のことを」
「グリーゼ581の時にストーカーが居ただろうが。映像だけだろうが、それで大体の理論がわかったってことは、ガミラスも持ってるぞ、波動砲。正確には研究中とか、製造中とかだろうがな」
「なっ、そんな!?」
「今まで持ってなかったのは使い勝手の悪さと、そんなものを用意しなくても十分な数を用意できたからだろうな。この話は後でいいな。艦長もお分かりになられているのに停戦の使者を受け入れようと考えているということは、機関に問題が?」
「真空中から無限にエネルギーを汲み上げる波動エンジンが、逆にエネルギーを放出してしまっている。ここは我々の宇宙の法則とは異なる法則が働いているようだ」
「なるほど。つまり、波動砲を撃てばヤマトは動けなくなると。それでオレはどうすれば?」
「対応は君に全て任せる。見極めて欲しい」
「了解しました。古代君、ゼロでお客さんを第3格納庫に誘導してくれ。甲板部、いつもの倍を用意して丁重に迎えろ。それから、防疫チェックも行うから医療班を何人か第3格納庫に回せ。アナライザー、通訳を頼む。主計科、貴賓室の準備と飲み物の準備、種類を揃えておけ。保安科、ヤマト乗組員が使者に手を出さないように護衛に付け。使者に銃は向けるな。ついでに装備は小銃だけだ。瀬川君はオレと付いてきてくれ。今回、時間は敵だ。急げ!!それから個別に何人かに指示も出す。覚えておけ」
「「「了解」」」
すぐに動き始め、オレと瀬川君は船外服に着替えて第3格納庫で待機する。携帯端末から外の映像を見ているが、珍しいな、赤い戦闘機だ。戦闘機は緑しか見たことがなかったが、パーソナルカラーか?飛び方が綺麗だ。中々の腕だ。そして、第3格納庫に赤い戦闘機が格納され与圧が始まる。コックピットが開き、降りてきたのは体格からして女だった。
「アナライザ
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