第二章 Lost Heros
銀白VS英霊
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ている。
しかも、イリヤを奪った者に対してだ。容赦など欠片も無いに決まっている。
しかし
ザキッ!!ザギギギギギギギギギギギギギ!!!!
なにかが土煙の中に湯っ込んでいき、金属の刃が肉を貫いていく音が中からしてきた。
直後に、土煙が晴れる。
現れたのは、バーサーカーと蒔風だ。
そして、バーサーカーには十五天帝すべてが急所に突き刺さっており、蒔風が何かをバーサーカーに向かってかざしていた。
バーサーカーの戦斧は、その「何か」の前でピタリと止まっており、その踏み込んだ足は地面にめり込むほど踏みとどめられている。
蒔風が持っていた剣は、天馬。中心となる剣だ。
だから、ここにこうして十五天帝のすべてが集まってきたのは不思議ではない。
しかしどうやって、蒔風はあの状態から石化を解き、バーサーカーの攻撃を止めたのか。
繰り返すが、蒔風の持っていた剣は天馬だ。
そして、ライダーの真名は「メデューサ」。彼女は自らの仔である「天馬」を駆る。
彼女ら英霊は「概念」というものに縛られる存在だ。
いくら蛇より強くても、過去蛇に負けた逸話を有すれば圧倒的な弱点、天敵になる。また、力は弱くとも信じられないような化け物に勝っていれば、そう言ったモノに対して優位になれる。
つまり直接の関係などなくとも、「天馬」という存在はライダーにとっては使役対象であり、その効力を緩和できる。
敵を石化させた際、自らの天馬まで石化させては元も子もないからだ。
無論、こちらの天馬にとってそんな事実は知ったことではない。
バーサーカーが止まった瞬間、蒔風の手から人神体になって飛び出し、剣に戻って突き刺さり、他の剣を集めればいいだけなのだから。
そして、どうやってバーサーカーを止めたのか。
その答えを見せるかのごとく、効力が弱まったのか蒔風の身体に自由が戻る。
そして、その盾のように掲げていたものを皆に見せながら、蒔風がライダーやアーチャー、そちら側にまわったセイバーに向かって歩いてきた。
「狂戦士なんて言いながら、かわいい事にこいつには人質が効く」
そして、カードを振りながらいやらしく笑って見せた。
「イリヤのカード見せたらさ、簡単に止まったよ!!!!」
そう言い放って見せる蒔風。
あの時の土煙は、振り下ろすのを止めるためにバーサーカーが地面に踏みとどまった際に起こったものだったのだ。
そしてその理由が、イリヤのカード。
それを前にして、バーサーカーは止まったのだ。
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