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異伝 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(ヴァレンシュタイン伝)
困ったチャン騒動記(1)
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この女が何で結婚しようとしないのか、よりによって俺との契約結婚に踏み切ったのか、さっぱりわからん。
食事が終わると俺は入浴の時間だ。その間、お天気女は後片付けをしている。お天気女の入浴はその後だ。シャワーだけではなく湯船に湯を張っているらしい。彼女は結構ゆっくりと入浴するようだ。時々歌を歌ったりしていることがある。
大体において、俺はこの女との結婚生活に満足している。まあ夜の方は無しだから家政婦を雇っていると思えば良い。しかし当然だが不満もある。
「エーリカ、お前夜はスウェットを着て寝ているのか」
「そうですが」
「それはいかんな」
俺はあえて顔を顰めた。お天気女は不思議そうな顔をしている。
「何故です。楽で便利なのですが」
「お前は俺の妻なのだ。そんな色気の無いスウェット等では俺のセンスが疑われるだろう」
そうだ、例え契約結婚でも俺のセンスが疑われるようなことをしてもらっては困る。
「別に誰かが見るわけではないと思いますが」
「分からんぞ、部下にお前のスウェット姿など俺は見られたくは無い」
「貴方の部下は新婚家庭に押しかけるのですか?」
確かにそうだ、新婚家庭に押しかけるような馬鹿な部下など最前線送りだろう。しかし平和になった今はどうすればいいのだ? オーベルシュタインの下で胃潰瘍にでもさせるか。そういえばあいつ今は何処にいる? 何処かの補給基地と聞いたが……。いや、今はそんな事はどうでもいい。
「仕事熱心な奴が多いからな。緊急時には押しかけるかもしれん。ベルゲングリューンならありえるだろう」
「なるほど、そうですね」
お天気女はウンウンと頷いている。よし、チャンスだ、此処で一気に攻める。
「ネグリジェを買ってきた、それとガウンもな。今夜からはそれを使え」
「……」
「それと下着も買ってきたぞ」
「はあ、下着ですか?」
我が妻、お天気女よ。そのような呆れた顔をするな。
「お前は白しか持っていないようだな」
「何故、そんな事が分かるんです?」
彼女は胡散臭そうな眼で俺を見た。そんな眼で見るな、別に着替えを覗き見したわけじゃないぞ。
「洗濯物を見れば分かる。お前の下着は白だけだ」
「……」
「赤、青、緑、黄色、ヒョウ柄、それにヒモを買ってきた。ハイネセンはオーディンよりも下着の種類は豊富だな。適当に選んで使え」
お天気女が眉を顰めうんざりしたような表情をした。
「貴方が選んだのですか」
「そうだ。身長167センチ、体重51キロ、サイズは上から89・57・87、Dカップだ。俺の見立てに間違いは無いはずだ。問題あるまい」
「……変態」
エーリカは少し顔を赤らめ小声で俺を罵った。
この女が顔を赤らめ小声で悪態をついた! これが見たかったのだ。俺のセン
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