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衛宮士郎の新たなる道
第25話 武神は魔術を知る
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無意識で出た主語だったからな。恐らくそうなんだろう」
 「ほぉ・・・!」
 「だから若、狙うのは止しなさい」

 魔術について説明しているのも拘わらず和やかな空気の中まま進行していた。
 その時、百代が昨夜の件である事に気付く。

 「なあ、昨日戦った敵・・・」
 「ああ、角持ちの大男の事だろ?あいつもサーヴァントだ。だからこそ判るだろ?魔術が関わる戦闘の危険」
 「そうじゃなくて!アイツに私の攻撃が全く通じなかったんだが・・・。アレは何でだ?」
 「あー、アレか?サーヴァントにダメージを与えるには同類であるサーヴァントか、最低でも魔術を使えないと駄目だな」
 「なっ!?それじゃあ、私はこれからもお前達に守られているしかないって言うのか!」
 「いや、そうとも限らん」
 「え?」

 戦力外通知を受けたにも等しい事実にショックを受ける百代だが、スカサハの言葉で俯かせた顔を上げる。

 「いいな、士郎。川神鉄心」
 「此処まで暴露したんです。もう引き返せないでしょう」
 「本当は良くないんじゃが・・・・・・仕方あるまい」
 「何の話です?」
 「以前まではお前の中に無かった事実の件だ」
 「私の中?」
 「話を長引かせるのも面倒だからなハッキリ言うぞ?死滅した筈の川神一族の魔術回路がお前の中で復活している」
 「・・・・・・・・・・・・・・・」

 スカサハの言葉に最初キョトンとした後、右を向いたり顔を下げたりと色々な方向へ顔を向きながら考える仕草をしてから――――。

 「ホントにッッ!!?」
 「長引かせたくないと告げたろう?ある時期を境に復活したと思われるな」
 「ある時、期・・・?」
 「お前が」
 「説明無用だ鉄心。今、あの夜の記憶操作を解いた」

 百代に説明しようとした鉄心を言葉だけで制する。
 当の本人は、頭の中でいきなり自分の記憶の一部分が氷解した事に頭を押さえながら呆然とする。

 「・・・・・・あ?ああ・・・・・・・・・」

 目からでも無く耳からでも無く口からでもない、内側からの多くの情報を脳へダイレクトに受け取った百代の頭の中は、常人なら混乱必死だったが百代はそうはならなかった。
 いや、これが勉強などの計算式や偉人や年表なら百代も混乱必死の例に漏れなかったが、こと戦闘であれば幾等でも冷静に受け止めることが出来ると言うモノ。
 そうして全ての記憶を冷静に受け止め終えると――――。

 「私はあの日、昨夜とは別の角持ちの大男に斬られたところで記憶が無いな」
 「その時だ。誰もその時を境にお前の中で魔術回路が目覚めたなんて思いもしなかったがな」
 「それだけが原因ではあるまい?」
 「他にも?」

 意味ありげなスカサハの笑顔に百代は首を傾かせ
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