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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十七話 すれ違い
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体を包み込むお湯が心地よかった。

でも、心は全然晴れない。

今日の失敗の事。

確かに失策だったかもしれない…でも、アタシが上に行くには、ああいう手しかない。

魔力も普通、レアスキルも無い。

そんな凡人が機動六課で台頭して行くには、実績を上げるしかない。

どんな無茶をしたって、結果を残せば認めてくれる筈だ。

今までがそうだった。これからも…

ふと、アスカに言われた事が頭を過ぎる。

”状況判断ができてない””無駄な練習はやめろ””無茶はするな”

そんな事は無い!

「違う…アタシはできる。今までだってやってきた。これからだって!」

あんな言葉は認められない…認めない!アタシを否定するヤツの言葉なんて!

「止まれない、こんな所で…こんな事で止まる訳にはいかないの!」

アスカの言っているのは、ある意味道理だ。でも、その道理のままじゃ、アタシはいつまで経っても弱いままだ。

ならどうすればいい?簡単な事。

無茶を通して、道理を引っ込めれば良い。

それしか、手が無いんだから…





スバルside

ティアが練習から戻ってきた時の顔。さっきのティア、泣いていたよね。

今日のミスの事じゃない。アスカが何か言ったんだと思う。

……アスカの言ってる事は分かるつもり。でも、ティアはお兄さんの為に、その夢を受け継ぐ為に頑張ってる。

その頑張りを否定する権利は誰にも無い…と思う。

ティアがいたから、ティアが私を助けてくれたから、私は今、機動六課にいる事ができてる。

うん、ティアは間違って無い。じゃあ、私はどうすればいい?

私が考えていたら、ティアがお風呂から上がってきた。

「スバル。アタシ、明日4時起きだから。目覚ましうるさかったらゴメンね」

部屋に戻るなり、ティアはベッドに潜り込んだ。

「いいけど…大丈夫?」

「……スゥ…」

聞いた時には、すでに寝息を発てていた。

戦闘だけじゃない。司令塔もやってるんだ。疲れていて当然だよね。

「お休み、ティア」

私もティアの睡眠を邪魔しないように、部屋の灯りを落とし、ベッドに潜り込んだ。

どうすればいいなんて、そんなの簡単じゃない。

ティアと私、今まで通りにやれば、きっと上手く行く。

そう思いながら、私は眠りについた。





Outside

ピピピピ…

目覚ましの音が響く。ティアナは手を伸ばして、音を止めた。

「ん…」

気だるそうにしながら、それでも無理矢理身体を起こす。

「おはよう、ティア。練習、行けそう?」

まだ覚醒しきってないティアナに、スバルが声を掛けた。

「行く
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