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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十七話 すれ違い
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んだ?
「じゃあ、次の情報。ティアナって陸士訓練校に入る前に、士官学校と空士の試験を受けて落ちてるんだよ」
「え?」
初耳だ。
いや、行動としては考えられるか。あれだけ上昇志向の強いティアナだ。
士官になれば、執務官になる近道にもなる。だが、どちらも滑っている。
「ショックだったろうね。当然、受かる気で行ってるわけなんだから」
「……」
オレはもう一度資料を最初から見直した。
「アイツがあそこまでやる原因…焦りの理由って…」
士官学校と空士の試験に落ちてから、陸士訓練校に入った。
訓練校入学当時の成績は良くない。当然、周りから色々言われただろう。
周りの連中は、陸士一本で必死にやろうとしているから、たぶんティアナは腰掛け程度に訓練校に入ったなんて中傷があったかもしれない。
比較もされただろう。成績の良いヤツと、成績の悪い自分とで。
ティアナは常にそれを意識していた…
周りの中傷を原動力として実力を身につけた。結果を出し続けた。
誰にも文句を言われないように。誰にも負けないように。
その根底にある物は…
「まさか…ティアナは劣等感を抱いている?」
負けず嫌いの裏返しが劣等感!?
そう言えば、思い当たる事がある。
今思えば、地球に行った時に前兆はあった。
”でも、それこそ隊長達だったら一瞬で終わらせたいたんだと思うし”
あの時はおこがましいと言ったけど、ティアナは本気だった。
「たぶんだけど、それが正解だと思うよ。劣等感からくる焦りがティアナを突き動かしているんだ」
アルトさんの言葉が、やけに重く感じる。
アルトさんもティアナの事を心配してるんだ。
でも、ちょっと待てよ?そこまで劣等感を抱くか?
「劣等感と言っても、それは訓練校の時であって、六課のフォワードの中じゃ、ティアナがトップですよ」
新人5人の中じゃ、ティアナがダントツで1位だ。
ティアナがいなかったら、オレ達はチームとして成立しないと言ってもいい。
だが、アルトさんは首を横に振った。
「本当にそうかな。例えば、エリオ」
「え?」
急にエリオの名前が出て、オレは驚いてしまう。
「あの歳ですでに魔導師ランクBを取得して、電撃の変換資質を持っている。魔力値も高い」
「……」
確かに、エリオの魔力と才能はオレより上だ。それは認める。
でも…
「それにキャロ。竜召還のレアスキルを持ち、ブースト魔法でバックアップに徹する事も、いざという時は指揮能力を発揮してチームを率いる事もできる」
「…」
確かに…そうだけど、指揮能力はまだまだティアナの足下に及ばない。
ティアナ
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