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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十八話 アンネローゼ様を救い出します。
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を見る。そして無言で銃を床に降ろすようにジェスチャーした。
「そうじゃ・・・そう、ゆっくりとな。そしてそのまま下がるのじゃ。」
数歩下がり始めたアレーナたちに、ゴッドホルン子爵が、
「宇宙船を一隻用意してもらおう。それから人質として2名こちらに来てもらおうか。」
「言いたい放題、あなた方は!!」
キルヒアイスが再び前に進み出ようとしたが、アレーナが制した。彼らの左手、窓の外からそっと一人の女性が気配を殺してブラスターを構えていたのだ。


「・・・・ホクスポクス、以下省略!」


ブラスターが放たれると同時に、照明が落とされた。悲鳴が沸き起こる中、キルヒアイス、アレーナは突進し、アンネローゼを抱きしめるとかばうようにして床に倒れ込んだ。
「逃がすな!!」
「撃て、追えッ!!」
ルッツ、ワーレンの声が響き、銃撃戦が激しくなったが、それも一瞬の事だった。再び明かりがついたとき、キルヒアイスは自分の腕の中に温もりを感じ取っていた。
「アンネローゼ様!!」
アンネローゼが白い顔をキルヒアイスに向ける。
「ご無事ですか!?アンネローゼ様!!ご無事で――。」
とたんにキルヒアイスはいやな手触りを感じ取ってぞっとなった。手のひらを見るとそれは赤く染まっているではないか。
「ア、 アンネローゼ様・・・・嘘だ。嘘だ・・・・!!」
こんなにも激しい動揺を見せるキルヒアイスをワーレンたちは見たことがなかった。彼はすぐに医者を呼ぶように兵隊たちに言うと、アンネローゼを揺さぶった。
「アンネローゼ様ァッ!!アンネローゼ様ァッ!!しっかり、しっかりなさってください!!」
「ジーク、痛くってよ。もう少し加減をなさってくださらない?」
キルヒアイスの動きが止まった。アンネローゼはかすかに微笑みを浮かべている。
「ア、 アンネローゼ様?お怪我はないのですか?」
「ちょっと〜〜。キルヒアイス〜〜。しっかりしなさいよ〜〜。」
見上げるとアレーナがニヤニヤ笑っている。と、キルヒアイスは改めて自分の手の染みを見て、その正体を知った。何のことはない。地面に転がっていた赤ワインではないか。それがアンネローゼのドレスに染みを作っていただけだったのだ。
「こ、これは!?失礼を致しました・・・・・。」
慌てて顔を赤くしたキルヒアイスがアンネローゼを立たせる。周りは大笑いだ。だがそれには安堵の響きがあった。何はともあれアンネローゼは無事だったのである。それを見届けたアレーナはゆっくりと歩を進ませた。既にアリシアとエレイン、それに兵隊たちが不埒な犯人共を取り囲んでいる。レイン・フェリルがその中にいる。ブラスターで機をうかがっていたのは彼女だったのだ。窓の外からひそかに梯子を用意させ、それを登って窓の外から狙撃体制に入っていたのである。ブラスター発射と同時に同
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