-シレーナの封じた過去編-
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が作ったお袋の味料理に心を奪われっぱなしだった……。
曲もクライマックスに差し掛かり舞も派手になってゆく。薄汚い男たちが娘たちのパンチラを期待する中それは予兆もなく突然と起きた--
「………うっ!」
「キャーーーーー」
「シッ、シレーナ!?ど、どうしたんじゃっ!?」
突如、苦しそうなうめき声をあげシレーナはその場に倒れてしまったのだ。
一気に辺り一帯に響いていた歓声は悲鳴へと変わった……。
祭りは中断され ルシアたちはシレーナを担ぎ家まで連れ帰り、医者を呼んで来てシレーナを診てもらうことにした。
関係ない人は廊下で待っていてくださいと看護師に言われ 仕方なくルシアは廊下に出て診察が終わるのを待つことにした。
…のだがザンクとの事でいろいろあった為に 物凄くシレーナの事が心配なルシアはこっそりとシレーナの容態を見に診察中の部屋の中を覗いてみると……
「(まさかこの症状は…ヨナと同じ……)」
シレーナの手先足先はまるで壊死しているかのように黒ずんでいた。
医者は…残念そうな表情で
「…残念ながら闇病です」
「そっ、そんなぁぁぁ!!?じゃっ、じゃあシレーナは……シレーナは……」
闇病は医者が匙を投げるくらいに不治の病なのだ。
一度発病したら最後。もう現医学技術では絶対に助からない。たとえ医学が進歩しても助かる見込みはない…。
「……すまんが一人にしておくれ」
「ジェームズお爺さん……」
部屋から医者が残念そうな顔をして出て行った後、ルシアは部屋に入ってみたけど ひどく落ち込んだ感じのジェームズさんに追い出された。
何か声をかけたいとルシアは、思ったのだが何もかける言葉が見つからなかった。
何も言わず静かに部屋を後にすることにした。
自分になにか出来ることはないかと考えながら廊下を歩いていると
「ねぇーねぇーちょっとー」
「えっ?ランファ?」
仮病室から移されて、今シレーナが寝ている彼女の部屋から顔を覗き出したランファが、こっちこっちと手招きしている。よくわからないが呼ばれたので取り敢えず近づいて行き 中に入れと言うので中に入る。
ルシアが部屋に入るとランファは他に誰もいないかを確認した後、ゆっくりドアを閉めて鍵もかけた。
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