-シレーナの封じた過去編-
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悪趣味な人形兵たちとの戦いから数日がたったある日の事。
町の娘たちが帰ってきたことを喜び、そして娘たちを助けてくれたルシアへの感謝の気持ちを込めて町の者たちはルシアたちのために盛大に祭りをあげることにしたのだった。
当然、本日の主役のルシアとそのお供のランファも祭りに参加することになるのだが…
「僕……目立つの苦手なんだけどなぁ…」
「えーなんでー?あたしは目立つの、大好きだよー」
「……うん。だろうね」
「………なんか傷ついたー!! ブゥ〜ブー」
祭りが始まり 沢山の料理と歓声に囲まれたルシアは少し照れくさそうに、もじもじとしている。その横でランファ全く動じずいつも通りの態度で町のどの方向から見ても目立つ特等席に腰をかける。
「ささっ、ルシア様っ。どんーと食べて飲んでさわいでくだされっ」
町長が次々とルシアの前においしそうな果物や料理を並べる。ランファは何も言われる前からそれをパクパクと貧乏な子供が何日ぶりにかにご飯にありつけたかのようにガッツいついている。
「でも…町長さん。僕はさらわれた人たち 全員を助けられませんでした……それなのに……」
申し訳なさそうに言うルシアに町長は優しく
「話は娘さん達から聞いています。ザンクとかいう残忍な男にさらわれ、殺し合いを演じさせられ、挙句の果てには殺される。そんな地獄の日々からルシア様が救ってくださったと……。
ですからそげーに自分を責めないであげてください。死んでいった娘さん達もけして貴方を恨んでなんかいませんから」
町長の言葉を聞いてルシアは少しだけどこか救われたような気持ちになった。自分は許されてもいいんじゃないのかと…。
「そうですか……そう言って貰えただけで気持ちが楽になったような気がします」
「それは…よかった」
優しい笑顔で言うと町長は祭りの次の演目の準備へと向かった。
…しばらくするとまた大量の料理を持ってきて
「ささっ、娘さん達の感謝の舞はじまりますぞよっ」
とまるで少年のようにワクワクキラキラした表情で言っている。
「シレーナも出るからしっかりと目に焼き付けるんじゃのぉ〜」
いつの間にやって来たのか ルシアの隣にシレーナのお爺さん ジェームズさんがカメラ片手にスタンバっていた…。
一度 会場が静かになりそして……辺りから生演奏の美しい音楽が聞こえてくる。
音楽に合わせて町の美しい娘たちがセクシーな踊り子の衣装を身にまとい 優雅で華麗で素敵な舞を披露する。男たちは皆その華麗な舞に心を奪はれる。
ルシアも シレーナの少し恥ずかしそうにでも懸命に舞っている姿に心を奪われそうになった。
ランファはというと最初から最後まで
「うっめー」
町の主婦たち
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