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異伝 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(ヴァレンシュタイン伝)
完璧 イチゴタルト
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も当初キルヒアイス少将が討伐指揮官に選ばれなかった事が面白くなかったようだが、この勝利には満足しているようだ。
二日後には大将に昇進し、双頭鷲武勲章が授与されるらしい。あのトサカ頭が大将、俺より上位にいるとは悪夢としか言いようが無い。お天気女め、やはり魔法を使いやがった。そうでもなければトサカ頭が大将になどなるものか。
「ロイエンタール、そろそろビッテンフェルト提督のところに行こう」
「……」
無邪気なまでに明るい声だった。ミッターマイヤー、卿はいい男だ。でもたまには俺の鬱屈も感じとってくれないか。
「今日は卿の大好きなアップルパイだぞ」
止めろ、別に大好きなわけではない。だが、まあお茶にするか。くよくよしても仕方ない。気分転換にはなるだろう……。アップルパイには罪は無いのだ。
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