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異伝 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(ヴァレンシュタイン伝)
完璧 イチゴタルト
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トサカ頭は顎を右手でなでながらとぼけたような表情だ。
貴様ら俺を嵌めて面白いか? 思わず憤然として言い返そうとしたが、なんとか抑えた。どうせ面白がるだけに決まっている。脳天気なアホどもを相手にしているような暇は俺には無いのだ。お天気女を見るとにっこりと微笑んできた。止めろ、お前も面白がっているだろう、この性悪女め。
帝国暦486年にお天気女と知り合ってからもう一年が経つ。あの時俺は、お天気女はいずれ、トサカ頭を操り、ミューゼル大将を操り、いつか帝国を裏から支配するつもりに違いないと思った。
俺の予感は当たっていた。ミューゼル大将は宇宙艦隊副司令長官、帝国元帥ラインハルト・フォン・ローエングラム伯爵として九個艦隊を指揮下に持つ軍の重鎮になった。そして、俺やミッターマイヤー、トサカ頭は帝国軍中将としてローエングラム伯の下、一個艦隊を預かる立場になっている。
そしてお天気女はローエングラム元帥府で隠然たる影響力を持つ。艦隊司令官達は皆この女に頭が上がらないのだ。理由は艦隊の人事だった。ローエングラム元帥府に集まった人間達、俺、ミッターマイヤー、トサカ頭、メックリンガー、ケンプ、ルッツ、ワーレン、ケスラー、新進気鋭と言えば聞こえはいいが、実際には軍の持て余し物だった。
中央との繋がりも無く、人事局に伝手も無い。艦隊の編制には皆四苦八苦した。だが、そんな中でトサカ頭だけが逸早く艦隊編制を終えた、あっという間だった。不思議に思って訊いてみるとお天気女が手配したらしい。人事案から人事局との折衝まで全部彼女がやったそうだ。
結局俺達もお天気女に全部頼む事になった。忌々しかったが彼女が選んだ人間達には満足している。俺だけではない、ミッターマイヤーをはじめ艦隊司令官達は皆同意見だ。つまりこの女の息のかかっていない艦隊は無い。ローエングラム元帥府のbQはこの女だ。
「ところでカストロプの反乱だが、その後の事を知っているか?」
トサカ頭が話題を変えた。まあ俺もそのほうが有り難い。
「シュムーデ提督が失敗した後の事は詳しくは知らん。我々の所に来るかな?」
ミッターマイヤーがちょっとイチゴタルトを頬張りながら小首をかしげた。頼む、食べるか喋るかどちらか一方にしろ。反乱鎮圧もイチゴタルトを食べながらでは緊張感が欠片も無いではないか。
シュムーデ提督が先日カストロプの反乱鎮圧に赴いた。しかし相手はアルテミスの首飾りを配備し、シュムーデ提督はその前になすすべも無く敗れた……。
「何でもローエングラム伯がキルヒアイス少将を討伐指揮官に推薦しているそうだが、上手く行っていないらしい」
「?」
俺とミッターマイヤーは顔を見合わせた。キルヒアイスを討伐指揮官に推薦している。ローエングラム伯は腹心の部下に功績を立てさせたいのだろう
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