ヘイトレッドチェイン
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つの日か……この手でお前達を殺してやる!!!!!!』
これは闇の書が引き起こした悲劇の一つに過ぎない。他にも……生まれたばかりの赤子がいた。仲良く遊んでいる少年少女がいた。新しい家族となった夫婦がいた。余生を謳歌していた老人がいた。だが……鉄槌の騎士の槌が赤子の頭を潰した。湖の騎士の糸が少年少女の首を絶った。烈火の将の剣が夫婦の心臓を貫いた。盾の守護獣の拳が老人の腹を穿った。何も抵抗できなかった彼らからリンカーコアを奪い、蒐集後にすぐ始末していた光景が、何度も何度も何度も繰り返されていた。
「あ……あんな小さな子まで……!」
「酷い……です……。こんなの……あんまりです……」
「これがお前の守ろうとしている家族の真実のほんの一端だ。その気になれば今でもこのようなことが容易く出来る、騎士の名を騙る殺戮者ども。もはや知らない、忘れた、覚えていない、で済む話ではないのは明白だろう?」
「き、貴様……!」
「憤るのはわかるが、少しだけ堪えてくれ、シグナム。……スカルフェイス、この記録はどこで手に入れた? 半分ぐらいは管理局も把握しているものだが、それ以外は管制人格である私にしか知らないはずの……当時の管理局が把握してない襲撃の映像まで含まれているとは、一体どういうことだ……?」
「ん? もしやマキナ・ソレノイドから何も聞いていないのか? ……ああ、そういうことか。彼女は私の植えた報復心を自らの精神で封じ込めた……いや、暗黒の戦士から受け継いだ遺志のおかげで耐え抜いたのか? どちらにせよ、お前達は死んでもなお彼女に守られている訳だ」
「守られている……?」
「ッ! スカルフェイス、その先は言うんじゃねぇ!」
突然、そう叫んだアギトは火炎弾を発射するが、スカルフェイスが腕を払うだけで霧散してしまった。その時のアギトの強い眼差しを目の当たりにしたはやてとアインスは、自分達に大きく関わるが、しかし未来に伝えるべきではない何かをマキナとアギトは隠しているのだと察した。
「血気盛んな融合騎だ。そこまでして真実を伝えたくないか?」
「伝えたらお前の思い通りになるだけだからな。こいつらまで報復心に飲まれさせる訳にはいかねぇんだ!」
「報復心……? アギト、今まで何度かその単語が出てきとったけど、まるで触っちゃいけないもののように何か特定の話題を避けてるように聞こえるんや。もしかして、私とあいつには何か因縁でもあるんか?」
「そ、それは……っていうか、なんでお前まで訊いてくるんだよ……!」
「隙を突くようでごめんな、アギト。でも、何も知らないままってのはもう嫌なんよ。サバタ兄ちゃんがいなくなったあの時、私は自分だけ真実を知らないってことが怖くなったんや」
「だけど真実を知ることがお前のため
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