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リリなのinボクらの太陽サーガ
ヘイトレッドチェイン
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っはっは! やっと目が覚めた……今の痛みのおかげで、カッとなってた頭がスッキリしたよ。そうさ、さっきまでのボクは真の力を見せていない。ここからが本当の全力だ!」

「……だったら最初から全力を出せば良かろう。力を出し惜しみして、無駄にダメージを負う意味がわからん」

「コラ! そういうバトルもののお約束にツッコんじゃダメ!」

例によってアルビオンも教会騎士らしい堅物思考をしており、これだから頭の固い連中は! とレヴィは唇を尖らせる。その時、この緊張状態を破るかのように耳小骨を通じて無線が入る。相手はレヴィが連れてきた部下からであった。

『生きてる?』

『君君、生きてなきゃ通信は繋がらないよ。それよりレヴィ遊撃隊長、ターゲット3名は無事確保。フナムシの蟲風呂に押し込められてたせいで発狂してるのもいるけど、まぁ、こっちのミッションは成功したよ』

ターゲット3名とは、即ちカリム・グラシアとシャッハ・ヌエラ、ヴェロッサ・アコースのことである。作戦前にディアーチェは連絡がつかないことから彼女達が恐らく人質にされていると見越し、レヴィがアルビオンと戦闘している間に、レヴィの部下が救出するよう指示していたのだ。なお、部下を二人しか連れてこなかったのは、大勢で訪れたら彼女達を探すために人手を多くしたとすぐに気付かれるためで、あえて少数精鋭で挑む必要があった。

なお、部下の片方は一応戦えるが、主な担当は情報や機械の解析および電子戦といった後方支援で、わずかな痕跡やデータの断片からカリム達の居場所を見つけ出したほか、SOPの解除法次第ではハッキングなども行う予定だ。そしてもう片方は旅してた頃のマキナと浅からぬ縁があり、アウターヘブン社に入社してすぐに頭角を現し、瞬く間に社内でもトップクラスの実力に上り詰めた新入社員である。ちなみにあだ名は首輪付き。今も描写こそ無いが、カリム達の監禁場所を守っていたアルビオン配下の教会騎士10人をたった一人で、かつ30秒で倒していたりする。よって、敵の大将捕縛と人質救出の同時作戦の役割分担は完璧だった。

しかし……アルビオンの実力を見誤ったのが誤算だった。レヴィなら任せられると信じてのこの役割だったのだが、アルビオンには想像以上の力があった。だが……、

「(“何があろうと決してあきらめるな。あきらめないその心が最大の武器となる”……忘れてないよ、お兄さん。ボクにはまだ果たさなければならないことがある。ボクの背中にはマキナの命だけじゃない……ニブルヘイムで戦ってる皆の命も、お兄さんから受け継いだ意思も、これからの未来もかかってるんだもんね!)」

レヴィは己が存在の核である力のマテリアル、その限界を超えた力を今この瞬間、自身の肉体に宿らせる。それは意志の力、魂の輝き……即ちサバタから受け継ぎし月
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