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リリなのinボクらの太陽サーガ
ヘイトレッドチェイン
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ゃんがヴァンパイアになったり、そのせいでマキナちゃんが殺されたり、私の騎士達が昔やらかしたことを改めて見せつけられたり、私の両親が殺されたのが実は敵の計画の一部だったりと……何もかもが嫌になるような出来事ばかりが続いて……もう訳がわからなくなって……私、報復心に憑りつかれてしまったようなんや」

「あはは! なにその鬱イベントのオンパレード! しかも何気に私まで巻き込まれてるし!」

「そんなに笑わんといてぇな、こっちは真面目に話しとるんやで……」

「ごめんごめん。で、夢の内容だけど……ん〜とりあえず最後の、報復心に憑りつかれた、はあり得ないな。なんだかんだ言って、八神は私がいなくてもちゃんと自力で乗り越えてくれる奴だ。報復心云々も多分、事前に私なりのお節介はしてるんだろうけど、そういうのは大抵無駄に終わるのがお約束なんだよね。でも……あんたなら大丈夫に決まってる」

「どうして……そう言い切れるん? 私もそこまで私自身を強く信じられないのに、どうして……?」

「八神が自分を信じきれないなら、それでも構わない。ただ……私の知る八神は図太い神経してるし、弱音も吐くけど締める時はきっちり締める大馬鹿野郎だよ」

「なんや大馬鹿野郎って、それ全然褒めてないやろ」

「上っ面の気持ちで褒めたところで何の意味もないからね。だったら正直に真っ直ぐ答えてやるのが、私達らしい関係でしょ? それに、時代を変えるのはいつだって大馬鹿野郎なのさ。あらゆる障害や脅威を前にしても物怖じせず、自らの心のまま突っ走る……そんな大馬鹿野郎こそがね」

「そっか……はは、それなら良いか。ありがと、ちょっと元気出た。いや〜ホント、マキナちゃんには敵わんわ〜」

苦笑しながらはやては仰ぐように軽く体を伸ばし、深呼吸する。

「良い風だ。バイクはこの爽快感が心地良いよね」

「せやな……肌で風を感じられるのが、自動車とは大きく違う点やな」

「自動車にもオープンカーがあるじゃん。窓開けるってのもあるし」

「言われてみればそれもあったな。でも雨の日は大変そうや」

「そういう時は適当に本でも読んでのんびりすればいい。読書は八神の趣味なんだし、それに確か晴耕雨読なんて言葉がニッポンにはあるんでしょ?」

「あぁ〜、そういや最近は時間に余裕が無くて全然読書しとらんかったわ」

「やれやれ、少しは羽を伸ばしなよ。人生ってのは旅行みたいに、途中で休んだり寄り道したりして、楽しみながら目的地に向かうものだ。……八神、あんたは風だ。何も縛られずに世界を自由に巡り、命の恵みを運ぶ息吹だ。そんなあんたが窮屈にしてたら、自分も周りも息苦しくなるよ」

「そっか……それなら息苦しくなくなるように、私の心にも換気をせなあかんな。……でもなぁ……ごめ
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