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リリなのinボクらの太陽サーガ
ヘイトレッドチェイン
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! 自家中毒が……げほっ、ぐぼぉ!!」

「ビーティー!!」

白い人工血液(ホワイトブラッド)を口からドバっと吐き出し、悶え苦しむビーティー。人間より強力なサイボーグだが、その分活動時間に制限があったことを思い出したジャンゴ達は急ぎ彼女の回収に向かう。

だがそれを見逃すスカルフェイスではなく、彼はサヘラントロプスに全身を融合させていき、自らの意思でコントロールする巨大人型兵器として君臨した。金属同士が擦れるような耳障りな雄叫びを上げたサヘラントロプスは次の瞬間、アリシアのいる胸部コアが発光し、上空にエネルギーの力場を発生させ、そこからおびただしい量の光の槍を雨のごとく降らせてきた。

刻印を刻まれし罪人に天罰が下る―――プローディギウム。

フェンサリルで戦ったサヘラントロプスのインフィーニートゥムと同様、コアに囚われているアリシアから力を引き出し、この空間全体を巻き込む広域殲滅爆撃が炸裂した。どこにも避ける場所なんてない攻撃は近くにいたジャンゴ達だけでなく、後方に控えていたはやて達すらも爆発に飲み込み、甚大なダメージを与えてしまう。

そして爆発の粉塵が晴れた後には……何とか意識こそあるものの、上手く立ち上がれずに倒れているジャンゴ達が転がる中、禍々しくも威風堂々とした佇まいで君臨するサヘラントロプスの姿があった。トドメを刺される危機に陥った彼らの下へ、先程の攻撃で意識が朦朧となっているはやては、それでも残った力の限りを尽くして立とうとするが、プツンッと糸が切れるように力が抜け、視界が真っ暗になってしまった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「う……ん……?」

「なんだ、寝てたのか」

「あれ? この声……え!?」

目を覚ますなり、はやては心臓が飛び出るぐらい驚いた。なぜなら目の前には、蜂蜜色の長い髪をポニーテールにした、琥珀色の眼をした少女……マキナがいたからだ。

色とりどりの草花が生い茂る草原の中、真っ直ぐ伸びる道路をマキナはバイクで走らせていた。そのバイクに取り付けられたサイドカーに、はやては座っていた。

「ま、マキナちゃん!? なんで……!?」

「起きるなり何を突然驚いてるのさ、八神。私が傍にいるのがそんなに変?」

「変に決まって……あ、あれ?」

はやてはこれまでの事を思い出そうとしたものの……なぜか今に至る過程の記憶がぼやけていて、よくわからなくなっていた。ただ、これまで色々ぶつかりもしたけど、たまには二人だけのドライブを楽しもうという……そんな“設定”が見つかっただけだった。

「お〜い? まだ寝ぼけてるの?」

「う〜ん……そう……なんかなぁ? 私、変な夢を見てたんよ」

「へぇ? どんな内容だった?」

「なのはち
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