ヘイトレッドチェイン
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すべくなのはは魔力弾を発射、魔導師殺しに特化した貫通弾ごとレバーアクションライフルを破壊する。そのままビーティーはスカルフェイスとのつかみ合いに持ち込み、圧倒的なパワー同士の衝突で両者の足元の床がベコンッと音を立てて凹む。
「今だ、ジャンゴ!」
「はぁあああああ!!」
アギトの火炎弾がスカルフェイスの顔面に直撃、ダメージは無くとも炎が目くらましになった隙を突いて、ジャンゴが炎塵をまといながら果敢に接近、マキナ特製ゼータソルの入った注射器をスカルフェイスの首筋に突き刺す。
「ッ!? これは……! 貴様ら、何をした!」
「マキナの力を借りたのさ。お前のナノマシンを止めるために!」
スカルフェイスの体内で励起状態だった暗黒物質がゼータソルの効果で基底状態に抑えられていき、それをエネルギーにしていたナノマシンが徐々に停止されていく。その結果、ビーティーのパワーを受け止めていた腕の硬質化が目に見える勢いで解除、本来のアンデッドの腕に戻っていった。
そして、ナノマシンの恩恵を失ったことでサイボーグに匹敵する力も失われ、対抗していたビーティーがニィッと笑い、頭突きを放つ。今回は硬質化できなかったため、スカルフェイスにダメージがしっかり通り、彼は頭を押さえてよろめきながら後ろに下がった。
「へぇ? 髑髏の大将にも痛覚はあるんだな、いや勉強になるぜ」
「そんなこと覚えてても、この先何の役にも立ちそうにないんだけど……」
「でも今だけは役に立ってるじゃねぇか、スカルフェイスは倒せるって意味でな!」
「それが出来るのもマキナのおかげだ。彼女の努力が、スカルフェイスのナノマシンを打ち破ったんだ!」
狙い通りにマキナの薬が働いたことで勝機が見えてきたことに、ジャンゴ達は活気づいていた。
「ここまでだ、スカルフェイス。ナノマシンの防護を失った今、お前はもう無敵じゃない!」
「くくく、ははははは! 浅はかだな、太陽の戦士。ナノマシンを無力化したところで、私の切り札たるサヘラントロプスは未だ健在だ!」
高らかに嘲笑ったスカルフェイスは一気に跳躍、真のサヘラントロプスの胸部コアの上に立ち、ジャンゴ達を見下してきた。
「お前達は知るまい……人間がどう足掻いたところで、この世界に未来は無いと。ならばそれを実感する前に死なせてやるのが慈悲というものだ」
「ハッ! 何を言ってるのかサッパリだが、使われる前に倒せばこっちのもの―――ッ!?」
ビーティーが一直線にスカルフェイスの下へジャンプし、右ストレートパンチを放とうとしたその時、突然ビーティーの動きが止まり、空中でバランスを崩した彼女はサヘラントロプスの肩に激突、受け身も取れず落下してしまう。
「ヤッベ……最近血液、ろ過してなかった……
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