第四十一話 確信された事実その九
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「近寄らないでね」
「そして頼れる人がいるならよ」
「その人達を頼ってね」
「さもないと危ないから」
「わかったわ、そうするから」
こう言ってだ、そのうえでだった。
優花はすぐに優子に連絡をした、その日の夜にだ。すると優花も直感で悟った。
「これは危ないわね」
「姉さんもそう思うのね」
「そいつ絶対に優花狙ってるわ」
「やっぱり」
「ちょっと手を打たないとね」
「どうしたらいいかしら」
「明日にでも狙って来るかも知れないから」
だからだというのだ。
「用心してね」
「用心ね」
「療養所の人に何か言われたわね」
「あの人達にも相談したから」
「何て言われたの」
「何かあったら療養所に入ってね」
そしてというのだ。
「身を隠せって言われてるわ」
「そうなのね」
「入るべきかしら」
「そう思うわ」
優子もだ、優花に答えた。
「学校を休んででもね」
「身を隠すべきなのね」
「そしてその間にね」
「その間に?」
「手を考えるから、その先生の身辺のことは調べてるのかしら」
優子は相手を知ることの重要性からだ、妹に問うた。
「誰かが」
「ええ、療養所の副所長さんが」
優花もすぐに答えた。
「探偵さんを雇ってくれて」
「そうなの」
「その人のことも調べてくれると思うわ」
「そんな先生は絶対に警察沙汰レベルのことしてるから」
揉み消して隠しているがというのだ。
「前も話したと思うけれど」
「だからなのね」
「徹底的に調べるとね」
「その悪いことをなのね」
「警察に通報すればいいわ」
「そうなのね」
「そしてね」
さらに言うのだった、考える顔で。
「碌でもないつながりもあれば」
「それもなの」
「突き出せばいいから、とにかく相手を知ることよ」
その情報を掴むことだというのだ。
「暴力にも対抗することが出来るのよ」
「悪事を突き止めて通報ね」
「これが一番いいから」
暴力を振るう様な輩への対応はというのだ。
「だからね」
「副所長さんに調べてもらって」
「何とかしてもらいましょう、そしてね」
「そして?」
「私も行くから」
優子は強い声でだ、優子にこうも言った。
「動く時が来たら」
「その時は」
「そうするから」
こう言うのだった。
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