第2話
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は納得した様子で頷いて呟いた。
「ほ、本当ですか……!?」
「ええ。リィンさんも存じている通り戦場で手柄を立てた事からリフィア殿下の親衛隊の隊長や副長になれた私や夫、メンフィルにとって最悪の裏切り者であるケルヴァン・ソリードの血を引きながらも戦争での功績や政治家としての実力を評価され、メンフィル帝国軍の”総参謀”兼メンフィル帝国政府の”宰相”へと昇りつめたリグレ侯爵家の初代当主にして前当主でもあられるパント卿等様々な”実例”があるのですから。」
「そうですか……!」
ベルフェゴールの説明通りメンフィルとエレボニアを和解へと持って行く事が可能な事をシグルーンが肯定するとリィンは明るい表情をしたが
「―――ですが、戦争を止めるとなると並大抵の手柄では無理だと思いますわよ?国家の決定を変える事になるのですから。まあ、ベルフェゴール殿達と契約しているリィンさんでしたら”不可能”とは言えませんが。」
「……それは理解しています。ベルフェゴール達がいるとはいえ、俺自身は未熟者の身です。それでもその可能性に賭けてみたいのです……!」
シグルーンの忠告を聞くと静かな表情で頷き、そして決意の表情をした。
「「(お)兄様……」」
「ふふ……二人ともいつの間にか大きくなりましたね。」
「うむ……我が子達の成長、喜ぶべきだろう。―――リィン、エリゼ。郷の事は私達に任せ、お前達は自分達が決めた”道”を歩みなさい。お前達が目指す道の先にある目的が叶う事、陰ながら応援しているよ。」
「二人とも必ず無事に戻って来て下さいね。」
リィンの様子をエリゼとセレーネがそれぞれ見つめている中微笑ましく見守っていたシュバルツァー男爵夫妻は子供達に応援の言葉をかけた。
「父様……母様……はい……!」
「必ず二人揃って無事に戻って来ます。そういう訳だからセレーネはユミルに残って父さんたちの――――」
両親の言葉を聞いたエリゼと共に答えたリィンはセレーネにユミルに残るように伝えようとしたが
「いいえ、わたくしもお兄様とご一緒しますわ。わたくしはお兄様の”パートナードラゴン”なのですから。」
「……戦争に参加する俺達についていけば多くのエレボニア帝国の人達を殺す事になるんだぞ?」
セレーネもリィンについて行く決意を口にし、セレーネの決意を知ったリィンは複雑そうな表情でセレーネに問いかけた。
「勿論理解しております。ですがわたくしもメンフィル帝国の貴族の一員ですからいつかは経験する事ですし……それにわたくしにとって”パートナー”であるお兄様が戦争でその手を多くの血で汚すおつもりなのですから、わたくしも戦争から逃げる訳にはまいりませんわ。どうかわたくしにもお兄様を支えさせてください
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