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英雄伝説〜灰の軌跡〜
第2話
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その後……リウイ達はセオビット達が捕えたアルティナと共に大使館に戻る事となり……リィンとセレーネ、トヴァルとルシア夫人はリウイ達の見送りをしようとしていた。



〜ユミル・転移魔法陣の間〜



「リウイ陛下、ペテレーネ神官長。父さんの治療の事といい、先程のゴーレムの退治や母さんを結社の魔の手から守って頂いた事といい、今日は本当にお世話になりました……」

「陛下達より受けた御恩、一生忘れません……」

「―――礼は不要だ。俺達はメンフィル皇家として当然の事をしたまでだ。」

リィンとルシア夫人に頭を下げられたリウイは静かな表情で制して答えた。

「兄様……本当に私はユミルに残らなくていいのですか?私もユミルの領主の娘として領主代理を務める兄様を支えるべき立場ですのに……」

「エリゼはリフィア皇女殿下の専属侍女長という重要な役目があるだろう?それに”蒼の深淵”がエリゼを諦めるとはとても思えない。結社に狙われている身であるエリゼはむしろリフィア殿下達の傍にいた方が安全だと思えるから、俺も安心して心置きなくユミルを守る事に専念できると思うんだ。」

「兄様…………―――わかりました。ユミルの事はお願いします。セレーネ、私の分も兄様を支えてあげてね。」

「はい!エリゼお姉様もお勤め、頑張って下さい……!」

「――――明日にはセントアークからユミル防衛の為の臨時の防衛部隊が到着するように手配しておく。それと本格的な防衛部隊の方も可能な限り早く到着するように急がせておく。」

「わかりました。郷の防衛部隊の手配、どうかよろしくお願いします。」

リウイの説明に頷いたリィンはリウイに会釈をした。



「えっと……リウイ陛下。そちらの方―――アルティナさんはどうされるおつもりなのですか?」

その時アルティナの事が気になったセレーネは水の結界によって囚われているアルティナに視線を向けて訊ね

「まずはその小娘が持つ情報を全て話してもらう。正直に嘘偽りなく答えたのならば、危害を加えるつもりはなく、エレボニアの内戦が終結した際には解放するつもりの上、その小娘自身が望むのならばメンフィルで保護し、16歳になるまでは”癒しの女神(イーリュン)教”が運営している孤児院にでも預け、16歳に成長すれば仕事も用意してやるつもりだ。話に聞く所その小娘自身はユミル襲撃には関わっていないし、ルシア夫人の誘拐も”未遂”の為現状その小娘の罪はそれ程重くない。」

「……………」

「そうですか………」

リウイの話を聞いたアルティナは黙り込み、ルシア夫人は自分を誘拐しようとしたとはいえ、15歳のエリゼよりも幼い少女がメンフィルによって罰せられる可能性はない事に安堵の表情で溜息を吐いた。

「……
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