37美汐、ゆうくん
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うと姉と同じく、病的な妄想に捕らわれて行った。
「ゆうくん私と同じ血液型かな? だったら血管繋いで血を通しても大丈夫だよね? 内臓も交換しようか、術で交換するんだから大丈夫だよね、うん、決めた」
(うそ〜〜〜ん)
勝手に決められると非常に困ってしまう案件が、美汐さんの中だけで決定されて行く。
「片肺、腎臓片方は交換、ゆうくんのお腹に卵巣一つ移植して、精巣は一つ貰う、足は長さが違うから困るけど、左手なら良いよね?」
香里の腕時計で汚染されたような左腕は自分のと交換して消毒、自分の左手を時計ごと移植して、おしっこする時も、自分に挿入させる時も、万が一自家発電する時も自分の左手で処理させると決めた。
「あ、そうか、もう私の体と内臓捨てて、頭と手と子宮と卵巣、ゆうくんの方に移植しちゃえばいいんだね、アソコとお尻だけゆうくんのアソコの上に移植して、授業中でも繋がれるようにしておいて、外見だけ術で誤魔化したらいいんだよね。ね?」
一体何の同意を得たくて「ね?」と言ったのか分からないが、その眩しい笑顔が怖すぎた祐一クン。
美汐さんとのドナー提供が適合しないよう祈ったが、その辺りの物理法則すら捻じ曲げてきそうな相手に恐怖する。
「残った所は誰か体が不自由な子に貸して、使い魔にするか、いざとなった時だけ返してもらえばいいし」
何が可笑しいのか分からなかったが、何やらクスクスと笑い出した美汐さん。シャムの双生児状態の自分と、ゆうくんと結合した未来予想図が楽しかったらしい。
「あの…… それだけは止めて下さい、お願いします」
みーちゃんの楽しい新婚生活の予想を断ち切って悪いと思ったが、怖すぎて真顔で敬語まで使って断ってしまったが、それは誤りだった。
「え? どうして?」
急に声のトーンが変わり、怒気を含んだ低い声に変わった。
選択肢
1,超土下座外交展開、美汐さんに土下座して、怖い術とか交換はやめてもらう。
2,「愛」とにかく愛の一言で突き通す。
3,ヤンデレ系のゲームでも、唯一の正解とされる逆ギレで攻め倒す。
4,泣きながら逃げ出して、秋子ちゃんに助けてもらう。
5,一応未来予知なんかしてみる。
選択「5」
1の場合。
「勘弁して下さい、ほんっともう、勘弁して下さい」
水面下まで頭を下げ、一旦結合も解いて洗い場で土下座ししようとしたが、美汐さんの万力みたいなマンリキには逆らえず、取り外しもできなかった。
『どこに行こうって言うの、ゆ〜く〜ん』
もう香里さんどころじゃない強烈なハグ、だいしゅきホールドで身じろぎもできないゆうくん。「実際に焼かれる時、安珍清姫ってこうだったんだな」というホラームービーを現実に見せられ、美汐の蛇体に巻き付かれて体の骨がバキバキと折れて行く。
「ギャーーースッ!」
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