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NARUTO日向ネジ短篇
【止まり木にまどろむ二羽の小鳥】
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したね...」

 ネジは上体を起こし、後ろに結っている長い髪が前の方に横流しになってしまったのを、さり気なく後ろへ払いのけた。

「ネジ兄さん、いつもより反応が遅かった気がするけど、身体の調子……良くないんじゃありませんか?」

「俺は平気です。反応が遅れたのは、それだけヒナタ様の方が成長して・・・──ッ」


 立ち上がったネジが目眩を起こしたようにフラついた為、ヒナタは咄嗟に従兄を抱き支えた。

「ね、ネジ兄さん、やっぱり具合が悪いみたいじゃないですか...!」

「い、いや、大した事は……」

 そう言いつつも、抱き支えてくれたヒナタからすぐに離れられないネジ。ヒナタの片側の肩に頭を乗せる形になっているネジの声は、ヒナタの耳元で弱々しく感じた。

「兄さんったら、強がらないで...! ちょっと、失礼しますねっ」

「え...? あ、ちょッ、ヒナタ様……!?」

 ネジの後頭部に両手を差し入れたヒナタは、額当ての結ばれている布部分を解いて額当てを外し、露わになったネジの“日向の呪印”のある額に、何の躊躇もなく片手を横にして宛てがった。

「やっぱりちょっと熱っぽいかな……?」

(そ、それはあなたが、急にそんな事をするからで…ッ)

 熱くなった顔を悟られまいとネジは反論しようとしたが、声にならなかった。


「身体の調子が悪いなら、先に言って下さい。修行は中止にしたのに───」

「長期任務明けから久し振りの、ヒナタ様との修行だったので……、頭痛程度で断るのが、申し訳なくて」

 ネジは間近のヒナタを前に呪印を晒してしまっている事に気後れしつつ、うつむき加減に述べた。

「頭痛程度って…、目眩を起こすほどだと休まなきゃダメだよ。私だって、ネジ兄さんとの修行をとても楽しみにしてたけど、無理したら本当に身体壊しちゃうよ。...とにかく、今日の修行はここまでですっ。ネジ兄さん、今すぐ休んで下さい。自宅には戻らずに、日向本宅に宛てがわれてるネジ兄さんの部屋で安静にして下さいね?」

「いえ...、離れの方の自宅に戻ります」

「いいえ、こっちで休んでいって下さい」

 ヒナタが若干凄んできたように見えて、ネジは一瞬怯む。


「わ、判り...ました」

「じゃあ、部屋まで一緒に行きましょう」

 ヒナタはネジの腰に片手を添え、歩き支える姿勢をとる。


「あの...ヒナタ様、そんなに寄り添わなくとも───」

「頭痛で目眩がするんじゃ足元おぼつかないでしょう? 私がネジ兄さんを休める部屋まで誘導します。それとも横抱きして部屋まですぐ運びます?」

「いや、このままで結構です……」


 心配してくれていると同時にどこか嬉しそうなヒナタを横目に
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