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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十七話 私たちはとことん抗って見せます!あなたの書いた筋書き(シナリオ)そして運命に逆らうことができるのならば!!
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ー大将の顔が苦くなる。
「あの要塞を落とす手なんぞ、俺の中では十以上も思いついているぞ。あれは狭い回廊内にあるからこそ使い勝手がいいんだ。回廊抜けて広大な宇宙に出てみろ。敵の艦載機隊に四方八方から蜂のように刺されまくる、いい的になるだけだ。だから俺はイーリス作戦に賛成したんだぞ。」
「そう簡単に行きますかな。」
シトレとしてはもはやイゼルローン要塞への出兵をとめるすべはないが、せめて帝国領内遠征は避けたいと思っている。この点で彼は「イーリス作戦」に賛成の立場を取っていたが、彼の本心は会戦それ自体がない状態に持っていければ、というところにあった。
「敵がイノシシ野郎でド阿呆であることを祈るばかりだな。」
統合作戦部長殿は「フン。」と鼻を鳴らしながら茶碗にコーヒーを注いだ。そうでないことを百も承知のうえで言っているのである。
「で、いよいよ積極攻勢となった場合は誰を動員するか、目星はついているか?」
統合作戦本部長の問いかけにシトレは暗い顔をした。
「遠回しにですが、ある艦隊を出撃させよ、という声が高まっております。」
はっきりと声を上げたのは「誰が」というわけではない。気が付けば二人の周りの上層部はこぞって同じ方向に対して声を上げ続けていたのである。その差し金が誰からの物なのか、はっきりとはまだわからないものの、二人の脳裏にはぼんやりとした人間像が出来上がりつつあった。
「・・・・第十三艦隊だな?」
期せずして二人の軍の首脳は視線をそれぞれのコーヒーカップに落とした。
「お前も俺も偉くなりすぎた。上に立つ者はいざという時の場合には断固たる態度で指令を下さなくちゃならん。だが、平素は違う。部下共の意見を調整し、それを組織として運用する場合に最良の案は何かを採点する係でしかない。」
ブラッドレー大将がぽつりと言った。
「わかっております。」
「第十三艦隊を動員したくはないというのはお前と俺の意見の一致だ。だが、それは二人だけの意見でしかない。大多数の奴らはそうは考えていない。要塞戦という、華やかな艦隊戦からかけ離れた戦いで、しかも敵のトールハンマーの餌食になりたい奴がどこにいるだろうな。下手すりゃ、あの要塞主砲にすりつぶされて艦隊戦とは比較にならないほどの犠牲が出る。」
「・・・・・・・。」
「何もしなかったわけじゃないぞ。俺は奴らを抑えようとした。第十三艦隊の動員をとめようともした。だが、結果はこの通りだ。今更どうしようもない。」
言葉を一気に並べ立てたブラッドレー大将はコーヒーを一気に飲み干した。胸にたまっている憤懣もろともに。
「なぁ、シトレ。」
ブラッドレー大将はサイフォンからコーヒーを二人のカップにそれぞれ注いだ。
「俺はこの戦いが終われば、統合作戦本部長を辞めようと思う。」
「閣下!」
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