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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
6部分:第四話 悠里と百代と怪談と
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室で勉強を終わらせてから、借りてきたDVDを観ようとしていた。
余談だが、この部屋のテレビやDVDプレーヤーは俺が修理して使えるようにした。前世での職業が電気関係だったから、あとは工学系の雑誌で直し方を覚えて使えるようにした。
DVDを入れて再生させようとすると、


「悠里〜、入るぞ〜」


モモが部屋に入って来た。どうやら暇で遊びに来たらしい。丁度映画見るとこだったけど……


「モモはやめたほうがいいと思うけどな……」

「いいだろ〜、暇なんだよ〜、かまえよ〜」

「見てもいいけどな……騒ぐなよ?」


一応、警告はした。結果はまあ、予想できてるが……





一時間後……


「うわぁぁぁぁぁぁぁ!出たぁぁぁぁぁ!!」

「だから言わんこっちゃない……」


もう何度目かわからないモモの悲鳴。今見ている映画、それはジャパニーズホラー映画の金字塔『リング』だ。丁度観たくなったので借りてきた。別に他意はない。


「うぅぅぅ……」


モモはすっかり怖がって背中に隠れてしまった。
最強を誇るモモだが、やはり弱点があった。それはオバケだ。理由は殴ることが出来ないから。昔からそれだけはダメで、限界が来ると暴れかねない。


「なんでこんなの借りてきたんだよ……」

「いや、なんとなく。観たくなったから」

「私が苦手なの知ってるだろ!?なんでよりにもよってこれなんだよ!?」

「そもそも一人で観るつもりだったんだけど……」

「うるさ『キャァァァァァ!!』うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「ハァ……」


やっぱりこうなったか……怖がるモモに気を配りながら、映画を見た。数分後、ようやく映画が終わったのでモモを部屋まで送ろうとしたが……


「悠里〜……」


恨めしそうに睨みつけるモモ。余程怖かったのだろう。涙目になってるし……


「悪かったよ……ゴメン」

「怖かったんだからな……」

「ゴメンな」

「…………」


ぎゅう……っと、モモは服の裾を握って、顔を押し付けてくる。いつも連れ回すモモも、こういう所は女の子なんだと思う。


「……悠里」

「ん?」

「……今日は、一緒に寝ろ」

「……え?」


いきなり斜め上を行く発言に驚いてしまう。モモを見るとまだ怖いのだろう、顔を隠している。


「……お前が悪いんだから、きちんと責任取れ」

「……わかったよ」


今回は俺が悪い。すぐに布団を敷いて寝ることにした。ちなみに寝るとき、モモが俺の片手を離すことはなかった。ちなみに次の日になったらモモが俺に抱きついてきてて、それに気づいたモモが俺を殴り飛ばしたのは余談だ。……
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