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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第3話 形勢一変
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取り出した。

彼がそれを使用することは、ザフト軍の訓練学校での射撃訓練以来であったが、彼はそのことを恐れていなかった。

「どうせ、相手はナチュラルだ。」

自らの持つ最大の戦力であるモビルスーツを無力化されたにも関わらず、彼は、その慢心を捨てきれていなかった。 意を決してカートは、コックピットを開いた。

「地獄に堕ちな!」

だが同時に接近していた連合兵が、半開きのコックピットに手榴弾を投げ入れた。
カートは、コックピット内に投げ込まれたそれが何かわからなかった。

そして彼にとって不幸なことにそれを理解する時間すら彼は与えられなかった。
数秒後、それは信管を作動させ、内部に充填された爆薬を炸裂させた。

破片と爆風が、カートとその周辺に配置された操縦レバーやコンピュータ、モニターといった操縦機器を引き裂いた。

宇宙空間の真空と高温と絶対零度、放射線からパイロットを保護するパイロットスーツは、原始的な衝撃と炎の重奏に対して何の役にも立たなかった。

ジンの胸部の半開きのコックピットハッチは、爆風で吹き飛ばされ、林立する廃墟の部屋の一つに突っ込んだ。

そして肉の頭脳を粉砕された機械仕掛けの魔神は、迫る死に震える末期の病人の如く巨大な手足を痙攣させた後、動きを止めた。

それは、現在地球最強の兵器であるモビルスーツが撃破された瞬間だった。

「ざまーみろ!宇宙の化け物ども!」
「やったぜ!」


撃破されたジンの周囲にいた歩兵達は、思わず一斉に歓声を上げた。

モビルスーツの巨体と比べればネズミ程にも等しい彼らは、自分たちがモビルスーツに止めを刺したことに奇跡が起こったのではないかと思う程であった。

「全員退避!敵MSが来るぞ!」

連合軍歩兵の一人が叫ぶ。同時に地響きが兵士達の鼓膜に響く。

即座に歩兵隊は、地下鉄入口へと退避する。彼らは、現状のこの都市では地下こそが敵の目と大火力の猛威を逃れることのできる数少ない場所だと認識していた。
地響きを立てて2機のジンは、先行した同型機に追いついた。

彼らの正面の道路には、胴体から黒煙を上げて倒れ込んだジンが倒れていた。
一目見ただけでパイロットのカートの生存は絶望的だと理解できるものであった。

「カート!先行しすぎるなといったのに…」

バルクは撃破された部下のジンを見て顔を歪めた。
胴体コックピットを爆破されては、生きてはいまい…自分の過失で部下を失ったという事実を嫌でも認識させられ、バルクは思わず歯噛みした。
そして彼にとってその経験は、最初ではなかった。

「何?!カート!よくもナチュラルがああ!」

モニター上で戦友の死を確認したウェルは、心から湧き上がる怒りの儘に
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