暁 〜小説投稿サイト〜
真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
42部分:第三十八話 世間は狭いもの
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葉桜先輩の言葉を聞いて復活したガクト。前半はまだしも後半はヒドいけどな。
葉桜先輩は自転車通学らしく、自分の乗ってる電動自転車を見せてくれた。開発は勿論、九鬼。


「すいすい進むから『スイスイ号』って言うの」


スイスイ号に清楚って名前……となると、葉桜先輩のクローンは自ずと絞れる。でも……まさかあの英雄とは……


「皆さん、よろしくお願いします」

「おおお喋ったぞ!これも腹話術か」

「や、どう見ても機械が喋ったから」

「メイドイン九鬼なら喋っても可笑しくないわ!」

「人工知能はフェンリルやクッキーで証明済みだしな」

「はい。フェンリルさんやクッキーさんは、私の先輩にあたります」


本当に九鬼の技術力には驚かされるな。前はシドさんが今度は飛空艇作るって言ってたし……
そういえば俺の使ってる物って殆どが九鬼だな。


「行きましょう清楚。時間に余裕を持った行動を」

「はーい。それでは皆さん、また学校で」


葉桜先輩はスイスイ号に乗って去っていった。
そこへ今度は義経一行が通りかかり、一緒に登校しようとした時、


「いただきぃぃぃぃぃ!!」


突如、バイクに乗った男が義経の鞄をひったくった。即座にまゆっちが反応して刀を抜刀するが、バイクは傷つかずに走り去っていった。弁慶が近くの石を投げるが、相手はそれを弾き落とした。


「あのバイク、防刃加工されてますね。私の刀で傷一つ付きませんでした」

「しかも多少は心得があるな。でなきゃ、あの状態から石を弾き落とせない。京、狙撃できるか?」

「ん〜……この距離からは無理っぽいかな……あ!でも悠里が力をくれるなら出来るよ」

「その提案は却下されました!」


そんな事したら俺の人生が終わるわ。いろんな意味で!


「しょうがない、俺が行くか。原付ならなんとか追い付けるし」

「すまない、天城くん」

「なにお前鞄取られてんの?」


離れて歩いていた与一も合流すると、とりあえず事情を話した。


「なるほどな。組織にバレると色々面倒だ」

「組織?」

「まずは……その思い上がりをブチ壊す」

「そ、それは某有名なラノベのセリフ!」


はいはい、中二病乙でした。俺はさっさと行くか。


「それじゃあお先に……集気法」


俺は全身に気を張り身体能力を強化して、バイクに狙いを定めると一気にトップスピードで翔る。モモやまゆっち達の様なクラスの人間ではないと追いつけないであろうスピードで、バイクとの距離はすぐに縮まる。
後ろの方では与一が大きな弓を構えて、猛禽類のような目でスクーターの男を見ていた。


「お前は生と死の境界線を彷徨
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