第五話「MSvsIS」
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僕は、殺意をマックスに広げると、右手でビームサーベルを抜いて目の前の彼女たちにその先を向けだした。
それと同時に、生徒たちは一斉にISを解除し、無抵抗だからと見せつけるかのように僕と明沙へ背を向けて逃げ去っていった。
「……」
僕は、静かに尻餅をついた明沙へ振り返った。
「あ、アムロ……?」
「やれやれ、来た初日からこれかよ?」
「アムロ〜!!」
すると、明沙は再び僕の……ガンダムとなった僕の胸元の装甲へと飛び込んできた。
「ちょっと! そんなにくっ付くなって?」
その後、明沙へ乱暴した生徒たちは千冬先生によって無期限停学処分を食らったという。何はともあれ、明沙が無事でよかったと僕は内心ホッとした……ホッとしまではよかったのだが……
「アムロ……とてもカッコよかったよ?」
なぜか、僕の寮に明沙の姿が……
「……っていうか、お前どうして僕の居る部屋へ入っているんだ!?」
「え、知らされていなかったの? 今日から私、ここでもアムロと同じ部屋に住むことになったんだよ♪」
「はぁ!?」
もしや……寮長のカレンさんの策略か!? いや、そうに違いない……あの人はどこまで僕を苦しめれば……!!
「さ、ご飯の時間だから一緒に学食へ行こ? 来週から代表候補生と戦うんでしょ?」
「あ、うん……」
それを思い出すと、僕はやや不安な表情になった。
「大丈夫だよ! だって代表生のカミーユ君とも互角に戦えたんだし、候補生なんて楽勝だよ!」
「だけど……」
とはいえ、僕はやはり自信が持てなかった。
「……アムロ達の内、誰かが代表候補性の子と戦うの?」
「……?」
心配するようなその一言に僕は彼女を見た。先ほどとは違って、明沙の顔は悲しい顔になっていた。
「何だよ?」
「対戦相手の事を聞いたよ? 許せないの……あんな人、私がMS乗りならその子と戦っていたけど、今の私はアムロのサポートしかできないから」
「……そういえばお前、どうしてここまで僕に構うんだ?」
聞いちゃいけないと思うけど、僕はあえて聞いた。明沙は中学生のころから僕の身の回りの世話をしてくれたり、家事や料理だって……彼女の家庭は当時父親を失い、以来家庭はドタバタして忙しいはずだ。母親は働いて、彼女は自宅の家事に追われるだろう? どうしてそこまでして僕の世話をするんだ?
「……聞きたい?」
「嫌なら良いよ? 別に……」
僕はさっき言った事は忘れてくれと目をそらした。だが、彼女は構わずに話してくれた。
「……いいよ?」
「……?」
「別に秘密にしていなかったから……実はね? 私の父さんが死んだことはアムロも知っているよね?」
「ああ……」
「私のお父さんは、ジャーナリストなの。当時白騎士事件の真相を探ろうと日々いろいろ調べていて、ようやく事件の真相を掴んだ。
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