第五話「MSvsIS」
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だけだ。
さて、早速部屋に戻ってシャワーでも……
僕は、ガンダムを待機状態に戻した。
「行くよ? ハロ……」
「ハロハロ!」
この、緑色の跳ねる球状のロボットが僕の待機状態であり、僕の良き相棒だ。
父さんが誕生日に作ってくれたもので、コイツの中にガンダムを待機状態として融合させてもらったんだ。
僕の胸に飛び込むハロを、小脇に抱えてアリーナの出口へ向かおうとしたのだが……
「は、離してっ……!」
「……?」
入り口付近から、聞き覚えのある少女の声が聞こえた。
僕は、嫌な予感を感じながら入り口付近へ向かった。すると、そこには予想もつかなかった光景が……
――あ、明沙!?
IS、おそらくIS学園の生徒たちが着た数機が僕の幼馴染を囲って絡んでいたのだった。
ISの片手が明沙の髪を掴み上げ、その痛さに明沙は痛がっていた。
「い、痛いっ! やめて……!?」
「アンタ、その制服ってMS学園の奴よねぇ?」
「はぁ? 女のくせになんでMS学園に通ってんのよ? 変態じゃないの? コイツ!」
周囲の生徒らも、明沙に罵声を浴びさせ、彼女への苛めはますますひどくなっていく。
「もしかして、コイツ女じゃなくって男じゃないかしら?」
「え〜? スカート穿いてんのに? オカマかっつうの?」
「じゃあさ? 男らしさを引き出すために、その髪引きちぎってボーズにしちゃえば?」
「名案〜♪」
生徒が纏ったISの片手が明沙の髪を本気で引きちぎろうとする。そのたびに明沙の口からか弱い悲鳴が聞こえた。
「だ、誰か……助けて!」
――助けて、アムロ……!
その時だ。
「おい! お前ら!!」
「はぁ?」
その叫びに団体は背後へ振り向いた。そこには、白いMSが足音と共にこちらへ歩み寄ってくるではないか。
「何? コイツ……」
「キャハハ! もしかして〜噂のMSってやつなの!?」
「MS? SMの間違いなんじゃね〜?」
そう、嘲笑されるなか、白いMSことアムロが纏うそのガンダムは次の瞬間、明沙の髪を掴んでいるISの生徒の前髪をガシッとつかんでいた。
「なっ……!?」
つかの間の瞬間。しかし、ガンダムは容赦せず、そのISを纏う生徒の前髪を掴んだまま、生徒が装着するISごと勢いよく髪を掴んだまま張り倒したのだ。
「きゃっ!」
その勢いでISの片手から明沙は解放され、彼女の髪を掴んでいたISの生徒はガンダムに前髪を掴まれたまま勢いよく押し飛ばされた。
すると、その生徒の前髪は根元から引きちぎれ、頭から引き離された方の前髪はガンダムの掴んだ片手が握っており、ちぎれた頭部の場所はバーコードのようにハゲかかっていた。
「あ、あたしの髪っ……!?」
顔を赤くして泣きじゃくるその生徒を見て周囲に沈黙が走った。
「……次は、髪だけじゃ済まないぞ?」
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