暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
−Endless Dream−
[26/26]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
ロ・ガードナー》は墓地から除外することで、その戦闘を無効とする効果を持っており――そこで俺の手札に残された最後の一枚の、発動条件を満たすこととなった。

「速攻魔法《ダブル・アップ・チャンス》を発動! モンスターの攻撃が無効になった時、攻撃力を倍にしてもう一度攻撃する!」

『攻撃力……9600!?』

 《ダークネス・ネオスフィア》を遥かに超える攻撃力に、初めてダークネスから明確な驚愕の声が漏れた。しかしてもう遅いと示すかのように、《スピード・ウォリアー》は神速でダークネスに近づいていく。

「――ソニック・エッジ!」

『ぐあああああ!』

ダークネスLP4000→0

「ダークネス。お前の出番は、ずっと後だ」

「……いや、来させないさ」

 《スピード・ウォリアー》の一撃に破裂するダークネスに対して、俺たちが最後にそう言った瞬間、耐えられないとばかりに世界が崩壊を始めた。世界を構築していた闇が、まるでガラスのように砕けていき――

「ここは……」

 ――気づけば、俺たちはデュエル・アカデミアに帰ってきていた。十代がよくサボって寝ていた屋上で、俺が異世界から帰ってきてアカデミアを一望した場所でもある。この場所に帰ってきたい、守りたいという一心で、俺はダークネスとの戦いに足を踏み入れたのだ。

「……ただいま」

 そしてようやく、異世界に行く前のアカデミアに帰って来れた気がして。隣でアカデミアを一望する十代に聞こえないように、無意識に小さくそんなことを呟いていた――十代もそんなことを、思っていたのかもしれないが。

 ただ今は、みんなで守りきったこの場所の美しさに、少しばかり見とれていても罰は当たらない。

 ――もうすぐこの場所とも、別れる日がやってくるのだから。


[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ