−Endless Dream−
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ロ・ガードナー》は墓地から除外することで、その戦闘を無効とする効果を持っており――そこで俺の手札に残された最後の一枚の、発動条件を満たすこととなった。
「速攻魔法《ダブル・アップ・チャンス》を発動! モンスターの攻撃が無効になった時、攻撃力を倍にしてもう一度攻撃する!」
『攻撃力……9600!?』
《ダークネス・ネオスフィア》を遥かに超える攻撃力に、初めてダークネスから明確な驚愕の声が漏れた。しかしてもう遅いと示すかのように、《スピード・ウォリアー》は神速でダークネスに近づいていく。
「――ソニック・エッジ!」
『ぐあああああ!』
ダークネスLP4000→0
「ダークネス。お前の出番は、ずっと後だ」
「……いや、来させないさ」
《スピード・ウォリアー》の一撃に破裂するダークネスに対して、俺たちが最後にそう言った瞬間、耐えられないとばかりに世界が崩壊を始めた。世界を構築していた闇が、まるでガラスのように砕けていき――
「ここは……」
――気づけば、俺たちはデュエル・アカデミアに帰ってきていた。十代がよくサボって寝ていた屋上で、俺が異世界から帰ってきてアカデミアを一望した場所でもある。この場所に帰ってきたい、守りたいという一心で、俺はダークネスとの戦いに足を踏み入れたのだ。
「……ただいま」
そしてようやく、異世界に行く前のアカデミアに帰って来れた気がして。隣でアカデミアを一望する十代に聞こえないように、無意識に小さくそんなことを呟いていた――十代もそんなことを、思っていたのかもしれないが。
ただ今は、みんなで守りきったこの場所の美しさに、少しばかり見とれていても罰は当たらない。
――もうすぐこの場所とも、別れる日がやってくるのだから。
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