第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#52
FAREWELL CAUSATION?〜Silver&Crystal Rond〜
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
! 尚も増算現在進行中。
だがソレを嘲笑うように真王、ファフニールは
防御も回避も葉鳴りすら示さず泰然自若の様相で屹立する。
コレなら複雑な陣形は必要ない、最初から技を無視した力任せの、
通常絶対在り得ない戦形を行使出来たにも関わらず
“ソレでも” 撃すれば撃するほど致命が遥か遠くなるコトを
決定づける危殆を迫られる結果と為る。
ダメージが無いワケでは亡い。
だが10万が10、100万が100、一億が1000減った所で
生まれるのは希望ではなく絶望。
疲弊なく常に全力で稼働出来る能力は、
怨みを犠牲にして死んでも尚動くスタンドでもない限り
存在し得ない。
唸る剣戟、穿つ尖槍、撲ち擲ける断斧、
その他貫矛、潰槌、破鎌、剛弓、裂輪、錬盤、
あらゆる武器があらゆる技で撃ち込まれても
暗黒の大樹は躊躇ぎもしない。
傷は、眼を凝らすと視える掠り傷程度のものは樹皮に浮かんでいるが
ソレを致命へと齎す能 力は敵の手中、
全て徒労に阻まれる。
能力が「意志」を持つ事が災いした、
一人一人個性があるため戦姫の中にはもう攻撃を止め、
本 体の守護に移行してしまった者も
複数見受けられる。
勝負にならない。攻防にすら成っていない。
正に大樹に戯れつく仔猫に同じ。
「――ッ!」
己が焔儀の中でも最大の威力を誇るモノを二発、
それも無防備状態で喰らっているにも関わらずこの絶対的戦力差。
玲瑞の晶姫足る彼女、氷徹の仮面にも焦慮の亀裂が走る。
数多くの紅世の徒を討滅した、顕現した紅世の王とも対峙した、
ソレ以外のスタンド使いとも交戦した事が在る。
それでも――!
“コレは” 無い! この『差』は在り得無いッ!
『伽、却、喀、枷、迦。そう気已むまいぞ?
汝の慰撫、中々に奮えたわ。
“冥獄” の小僧には及ばぬが、アレとは閨の刻が違うでな。
余り卑むでない』
焼疵はごく僅か燻された香気のみが揺蕩う不毛の戦場、
その禁忌の蘭麝が耳朶を弄する響により、
心象に受けた衝撃とは真逆の感情に屈しそうになる。
現に自制が尋常の戦姫の幾人かは、
その存在に惹かれ仲間に止められている。
「通用、しないのでありますか……」
バカンッ、と白面が目庇のように撥ね淑女の美貌が露わになる。
『沙呈、そろそろ死ぬるか?』
惨虐と
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ