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36部分:第三十二話 九鬼極東本部にて
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第三十二話です
ではどうぞ〜
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第三十二話 九鬼極東本部にて


2009年5月17日(日)


この日、俺は九鬼の極東支部にいる。この極東支部は川神市から少し離れた大扇島という建設された人工島にある。
普段は海底トンネルを通って進むが、今日はフェンリルの月一メンテナンスのため、フェンリルで来た。


「あら悠里、こんにちは」

「どうも、イリーナさん」


声を掛けてきたのは金髪のショートボブの女性、イリーナさん。タークスの紅一点、メンバー内では一番下だが生真面目て任務はしっかりこなす。ただ、偶に機密をうっかり喋ってしまうらしい。


「今日はフェンリルの月点検だったかしら?」

「はい。その間は暇なんで、ちょっと『社長』のところに」

「そう。社長はタークスの社長室にいるわ」


どう も、と挨拶をして俺は社長室に向かう。
ちなみにタークスだが、元から九鬼にいた訳では無いらしい。元は『(株)神羅調査社』ということらしい。民間だったところを先代が頑張って持ち上げて、その業績から九鬼が目をつけて、調査部として発足させたそうだ。
社長ていうのはその名残から。九鬼の内部では特別らしい。


「こんにちは〜」

「おう悠里、久しぶりだな」

「……よく来た」


出迎えてくれたのはレノとルード。この二人とはもう、6年の付き合いとなる。京都の一件以降も度々連絡をくれたし、フォローとかもしてくれた。


「さて、ツォンさんと社長がお呼びだからな。さっさと終わらせてアイスでも食うぞ、と」

「ハハハ、レノは相変わらずでなによ り」

「俺はそういうやつだぞ、と。」

「……こっちだ」



俺は2人に連れられて社長室前(本来は部長室だと思うが……)に立つ。


「社長、悠里が来ました」

「入れ」


短い返事の後、俺達は中に入る。中にはレノ達と同じ黒いスーツを着た男性と金髪の白いスーツの男がデスクに座っていた。


「久しぶりだな、悠里」

「どうも、ルーファウスさん」


デスクに座る男はタークスの部長にして神羅調査社の元社長、ルーファウス神羅。現在は今の立場にいるが、かなりのキレ者だ。
隣にいるのはタークスのリーダーツォンさん。冷静沈着でこの仕事は十年のプロ。


「今日は何か用事でもあるんですか?」

「そんなところだ。ツォン」

「はい」


ツォンさんはリモコンを操作して部屋の中を暗くする。プロジェクターを操作すると、数枚の資料が浮かび上がった。


「なんですか?これ」

「内部調査の最中に見つ
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