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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
35部分:第三十一話 旅行終了、占われる未来
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込む。あーあ、体当たりで遠くまで飛ばしちゃったら……


「うわぁぁぁああぁぁ俺はキャップだぞぉぉぉ!!」


我らがリーダーは湖の中へ落下してしまった。いろんな意味でみんなの注目の的だな、キャップ。


「とりあえず他人のフリを決め込んでおこう」

「そうだね。巻き込まれたくないし」

「賛成だわ」

「あとクリス、今後は加減しろよ?」

「すまない……」


俺達は何事も無かったかのようにその場を去った。その後、船は一時止まってキャップは助けられたが、軽く怒られただけで済んだようだ。
それから少し過ぎて午後4時、俺達はバス停で帰りのバスを待っていた。


「はぁ……ったく、大和が川にダイブかと思えば、俺が湖に吹っ飛ばされるなんてな……」

「ちょっと怒られただけで済んでよかったよ」

「いきなり襲うキャップもどうかと思うけどね」

「どっちもどっちだな」


俺はバスの発車時刻を確認すると、すぐに次のバスが来る事が分かった。さすが大和。進行管理がみごとだな。


「…もし…そこの貴方…輝きを放つそこの貴方」


後ろから声を掛けられたので振り返ると、そこには一人の老人が立っていた。どうやら道端で占い師をしているようだ。


「俺様か?」

「いえ、バンダナをしている貴方だ」

「俺スか?」

「おぉ……素晴らしい人相をしていなさる。魅力がある。男としてではなく、人として。そして何より絶対的な強運にも恵まれている」

「おっ、上手いこと言って金とろうって考えか?」

「占いで食べてるから当然ですな。いかがですかな?この私めに皆様の運命を占わせては頂けませんでしょうか?」

「もうすぐバスが来ますから。すみません」

「そうですか。でしたらタダで構いません。そこまで気になる相があなた方から出ている」

「なら少しだけ。バスが近いんで、なるべく早くお願いします」


占いを信じてる訳ではないが、気になったので俺がお願いした。みんなの名前などを教えて占い始める。お爺さんが使うのはタロットカードらしい。だが、カードを捲る時になって、バスが来てしまう。


「いよいよ結果がでるというのに残念ですな。人によってカードの出る絵は違います。それぞれの人相が違うように」


お爺さんはタロットをめくっていく。


「おお。貴方達1人1人の未来は輝かしいですな」

「それは良かったぜ。中途半端で悪いが。じゃあな」


俺達はバスへと乗り込んでいく。次のカードは俺のカードなので少し気になることではあるが。


「どれ、これが最後の一枚となりますな……っ!?」

「?」

「なんと……そこの黒髪の貴方」

「……俺
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