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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
14部分:第十二話 信じるモノの為
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われたもので、もう何十年にもなる。所々傷だらけで、きちんと整備しないと錆びてしまう。


「ねえ悠里くん、今日の午後って暇かな?」

「えっと……うん。大丈夫」

「じゃあ、せっかくだし、街中見てみない?買い物もしたいし」

「本当?嬉しいな。興味あったから」

「じゃあ決まりだね!」


そんな感じに今日の予定も決まった。
本当ならここで石田との対決も書くんだろうけど、ここはカットさせて貰う。結果?開始直後にフルスイングして石田を場外に吹っ飛ばして気絶させたよ。圧勝だ。最後に石田に向かって言ってやったさ。


「東舐めんな!」


ってな。





燕side

最初、悠里くんの歳を聞いたときは驚いた。私と同じ位だと思っていたら、まさか一つ下だったなんて。それでも最初に悠里くんが助けてくれた時はカッコ良かった。顔もだいぶ好みだし、なにより笑顔が可愛いかった。

それがあの大きな重い剣を、普通の剣と同じ感じに扱うことに凄く驚いた。悠里くんの今の体より大きな剣を、悠里くんは苦もなく振るっていた。

今日戦った石田くんは、天神館でもかなりの実力者。性格とかに難はあるけど、確かに強い。そんな相手に悠里くんは真っ正面から接近し、剣を振るった。まるで普通の剣を振るう速度で。
流石の石田くんもあの大きさの剣であの速度の斬撃がくるなんて思っていなかったらしく、直撃を食らって気絶してた。

一緒に生活してわかったけど、悠里くんはかなり強い。技の一つの完成度が高いし、私程では無いにしても、武器の扱いがとても器用だ。
鍋島さんも珍しく評価してたし、もう実力では『壁を超えた者』の中に入っているらしい。なんでそんなに凄いのか聞くと悠里くんは笑いながら言った。


『凄くないし、強くもないよ。そう見えるなら多分……俺は背伸びしてるだけだよ』


悠里くんは自分のことを背伸びと言った。何故そんな風に言うのかはわからないけど、確実に言い切れることがある。私、松永燕は、悠里くんに惹かれていた。





悠里side

午前中の鍛錬を終えると、俺は天神館を後にする。石田は目を覚ました後、


「俺はまだお前を俺の出世街道の駒にする事を諦めていないぞぉぉぉ!!」


とか言っていたが無視してやった。アホ抜かせ、誰がお前の駒になるか。その後ろにいる右近が申し訳なさそうにしている。苦労するな。
それはさておき、午後は燕ちゃんと京都を観光するからな。楽しむとしよう。


「じゃあ、行こうか!」


燕ちゃんは楽しそうに笑いながら歩き出した。行くルートは定番の金閣寺と銀閣寺、清水寺、西本願寺と二条城など。定番コースとはいえ、やはり俺にとっては新鮮そのものなので、楽しく回っ
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