暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十六話 ホテルアグスタ 6
[5/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ィーダ・ランスターさんの話って聞いた事ないかな?」

「いや?亡くなった兄貴がいたってのは聞いた事あるけど、具体的には何も」

ヴィータは横に座るシグナムに知ってるか?と聞く。

シグナムも知らないと首を左右に振った。

「ティアナが幼い頃に事故で両親を亡くして、それからはティーダさんがティアナを一生懸命育ててたの。でも、ティアナが10歳の時に任務で…」

「その時に亡くなったのか」

辛そうな顔をして黙ってしまたなのはに、ヴィータも曇った表情になる。

「当時の階級は一等空尉、所属は首都航空隊。享年21歳」

「結構なエリートだな」

なのはがモニターにティーダの写真を出す。

それを見て、ヴィータは感心したように呟いた。

「そう…エリートだったから、なんだよね」

フェイトの声も、沈んだ響きになる。

「ティーダ一等空尉が亡くなった時の任務。逃走中の違法魔導師に手傷は追わせたんだけど、取り逃がしちゃって」

「まあ、地上の陸士部隊に協力を仰いだおかげで、犯人はその日のうちに取り押さえられたそうなんだけど」

フェイト、なのはが説明する。

「その件についてね、心無い上司がちょっと酷いコメントをして、一時的に問題になったの」

「コメントって、何て?」

フェイトを見るヴィータ。

「犯人を追いつめながらも取り逃がすなんて、首都航空隊の魔導師としてあるまじき失態で、例え死んでも取り押さえるべきだった、とか」

そこでフェイトは口を閉ざしてしまう。これ以上は言えないと、その表情が言っている。

「もっと直球に、任務を失敗するような役立たずは…死んで当然だ、とか、ね」

フェイトが言えなかった部分をなのはが答える。

「ティアナはその時、まだ10歳。たった一人の肉親を亡くして、しかもその最後の仕事が無意味で役に立たなかったって。きっともの凄く傷ついて、悲しんで…」

なのはは、まるで自分の事のように悲しそうな声で話した。

「だから、そんな事は無い、と証明したいのか、兄貴は役立たずじゃないと。執務官になる夢を自分が引継ぎ、ランスターの魔法は無力じゃないと言いたいんだろうな」

話の中に出てきた上官に対しての苛立ちを隠すかのように、ヴィータはぬるくなったお茶を一気に飲み干す。

「だから、もう少しだけ見守ってほしいの、ヴィータちゃん」

「そりゃ…まあ…」

事情を知ってしまい、ダメだとは言いづらくなってしまうヴィータ。

「高町隊長、ここでしたか」

重い雰囲気になってしまった休憩室に、アスカが入ってきた。

「アスカ君、まだ休んでなかったの?」

制服姿のアスカを見て、なのはがそう言った。

「えぇ、まぁ…ちょっと隊長に聞
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ