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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十六話 ホテルアグスタ 6
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ィーダ・ランスターさんの話って聞いた事ないかな?」
「いや?亡くなった兄貴がいたってのは聞いた事あるけど、具体的には何も」
ヴィータは横に座るシグナムに知ってるか?と聞く。
シグナムも知らないと首を左右に振った。
「ティアナが幼い頃に事故で両親を亡くして、それからはティーダさんがティアナを一生懸命育ててたの。でも、ティアナが10歳の時に任務で…」
「その時に亡くなったのか」
辛そうな顔をして黙ってしまたなのはに、ヴィータも曇った表情になる。
「当時の階級は一等空尉、所属は首都航空隊。享年21歳」
「結構なエリートだな」
なのはがモニターにティーダの写真を出す。
それを見て、ヴィータは感心したように呟いた。
「そう…エリートだったから、なんだよね」
フェイトの声も、沈んだ響きになる。
「ティーダ一等空尉が亡くなった時の任務。逃走中の違法魔導師に手傷は追わせたんだけど、取り逃がしちゃって」
「まあ、地上の陸士部隊に協力を仰いだおかげで、犯人はその日のうちに取り押さえられたそうなんだけど」
フェイト、なのはが説明する。
「その件についてね、心無い上司がちょっと酷いコメントをして、一時的に問題になったの」
「コメントって、何て?」
フェイトを見るヴィータ。
「犯人を追いつめながらも取り逃がすなんて、首都航空隊の魔導師としてあるまじき失態で、例え死んでも取り押さえるべきだった、とか」
そこでフェイトは口を閉ざしてしまう。これ以上は言えないと、その表情が言っている。
「もっと直球に、任務を失敗するような役立たずは…死んで当然だ、とか、ね」
フェイトが言えなかった部分をなのはが答える。
「ティアナはその時、まだ10歳。たった一人の肉親を亡くして、しかもその最後の仕事が無意味で役に立たなかったって。きっともの凄く傷ついて、悲しんで…」
なのはは、まるで自分の事のように悲しそうな声で話した。
「だから、そんな事は無い、と証明したいのか、兄貴は役立たずじゃないと。執務官になる夢を自分が引継ぎ、ランスターの魔法は無力じゃないと言いたいんだろうな」
話の中に出てきた上官に対しての苛立ちを隠すかのように、ヴィータはぬるくなったお茶を一気に飲み干す。
「だから、もう少しだけ見守ってほしいの、ヴィータちゃん」
「そりゃ…まあ…」
事情を知ってしまい、ダメだとは言いづらくなってしまうヴィータ。
「高町隊長、ここでしたか」
重い雰囲気になってしまった休憩室に、アスカが入ってきた。
「アスカ君、まだ休んでなかったの?」
制服姿のアスカを見て、なのはがそう言った。
「えぇ、まぁ…ちょっと隊長に聞
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