第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜さらなる脅威〜
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癒しの魔法
キャロの魔法は、最後まで優しい魔法だった。
そしてエリオが、身を以ってここまで来てくれたのだ。
自分のために動いてきてくれる人がいる。今までそんなのは虫たちしかいなかった。
徐々に正気を取り戻していくルーテシアは、それを何というかわからなかった。
いったいどうして、彼らは自分のために涙して、怒って、ここまで身を賭してくれるのか。
「そんなの、簡単なことだよ」
「友達に、なりたいからですよ。ルーテシアちゃん」
「とも・・・だち・・・・・・」
「相手の目を見て、しっかりと名前を呼べば、その時から友達だって、教えてくれた人がいるんです」
「僕たちは、逃げない。そんな弱いことはしない。ここまで強くなったのは、誰かを助けてあげたかったから。だから、助けに来たよ」
「う・・・・うあ・・・・・でも・・・・・おかあさんが・・・・・」
「大丈夫。今、その人を助けに、私たちのとっても頼もしい人が戦っているはずだから」
気づいたら、白天王はすでに召喚を解かれていなくなっていた。
それに伴い、ルーテシアも緊張の糸が切れたのか、はたまた体力と魔力切れによる疲れか、パタリと倒れこんでしまった。
「お、終わったぁ〜〜〜〜」
「本当にヴォルテール級とは思わなかったよ・・・・・」
「あとはティアナさんたちだけだね。すぐに行こう、キャロ!!」
「うん!!あ、でもルーテシアちゃんどうし・・・・・・・」
フシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!
「!?」
「な、なに!?」
「まずい!!二人とも、逃げんよ!!!!」
と、そこで今まで黙っていた白虎が人型に現れ、二人を担いでそのビルから跳んで逃げる。
ルーテシアのほうはガリューが抱えて行った。
そうして、少し離れたビルの上で、声のした方を向く。
そこには紅蓮に燃え上がる断罪者の姿があった。
最初からすでに立ち上がり、その尾を手に持ち炎剣として振るう者。
サラマンドラが、二人を視界に収め、殺気を炎とともに放ってきた。
「あ、あれは!!!」
「確か、地上本部を切り倒した怪物・・・・」
「ヴォルテール!!!お願い!!!!」
その化け物に一瞬引きながらも、キャロがヴォルテールに指示を飛ばす。
彼ならば、いかなる敵であろうとも負けるわけがない。そういった考えで、キャロは信頼を以ってヴォルテールを、向かわせた。
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