第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜さらなる脅威〜
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「ヴォルテール!!抑え込んで!!!」
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!
低いうなり声をあげて、ヴォルテールが暴走している白天王を、力任せに抑え込む。
白天王からは絶えず魔力砲や拳、蹴りなどが放たれてくるが、ヴォルテールはそれに耐え忍んでいた。
主の指示に従って、その全身全霊を以って押さえつけている。
彼もまた、目の前の少女を救うために。
そうして、ガリューとエリオがルーテシアもとにたどり着く。
場所はまた別のビルの屋上。そこでルーテシアは叫び声をあげていた。
「う、うあ・・・・・・アアアアアアア!!!」
そのルーテシアは今、頭を押さえて暴れまわっている。
全身からは魔力を吹き出し、額には青筋が浮き、頭を抱えて振り続けているのだ。
おそらく、全身に激痛が走っており、それをやめようとも洗脳によってやめられず、延々と苦しんでいる状況なのだろう。
そのルーテシアを見て、エリオがつらそうな顔をする。
と、その隣にキャロが降りてきた。
「ヴォルテールは?」
「白天王を押さえてくれてる。あんまり時間はないよ」
「うん・・・・」
そう言って、手をつないでルーテシアのほうへと歩いていく。
魔力の渦が襲いかかり、時折魔法弾となって飛んで来もしたが、それはガリューがすべて弾いてくれた。
しかし、その魔力の渦で二人は横から押されたようによろめき、更には薄い切れ込みが足や腕、頬にも入り、うっすらと出血していく。
それでも二人は止まらなかった。
まるでそんな障害など、何一つとしてないというように。
そうして、二人がルーテシアのもとへとたどりつく。
世界に置き去りにされてしまった少女を助けるために、二人はその手を取って、強く握りしめた。
「大丈夫・・・大丈夫だから。私が制御を受け持ってあげる。あの子をこれ以上、苦しめないであげて・・・・」
「今まで一人で何もかも背負い込んで、大変だったと思う。でも大丈夫。君のお母さんも、友達も、全部一緒に、守ってあげるから!!」
「う、ああああああ!!!あああ!!あああああああああああ!!!あ・・・・ああ・・・・」
キャロがルーテシアのデバイス「アスクレピオス」に触れて、白天王の制御の補助を始める。
こうすることでルーテシアの負荷を下げ、彼女の暴走を止めていくのだ。
それと同時に、彼女の洗脳も解いていく。
早くから封印魔法などの才覚を発揮していた彼女なら、この程度の洗脳を解くことなど、造作もないことだった。
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