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ソードアートオンライン アスカとキリカの物語
アインクラッド編
少女の名前
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、総プレイヤー数の5分の1を消し去った第1層のモンスター達の頂点に存在する化け物だ。
ネットゲームの知識がまったくないので何か確信があるわけではないが、たかだか40程度の人数で挑めば全員が殺されるに違いない。
アスカにとってボス戦は最初から負け戦、という認識があった。

アスカの台詞になるほどと頷いた少女はアスカにだけ見えるように少しだけ顔を上げると苦笑する。

「そっか・・・そうだよね。確かにそういう考えならこの人数は多いって感じるんだろうね。・・・でも多分、この中の何人かのプレイヤーは、お・・・わたしを含めてそんな誇れるような考えでここにはいないと思うな・・・・」
「じゃあ、お前は何のためにここにいるんだ?」
「遅れたくないって思っているからかな・・・」
「何に・・・?」
「攻略の最前線から。もちろん、自分の命より優先する事じゃないことは百も承知だよ。それでも自分より先に誰かがボスを攻略して第2層へと進んでいって、レベルを離されることがイヤ・・・っていうか・・・怖いっていうか・・・・。まあ・・・・逆らえないネットゲーマーの醜い性かな・・・」

自嘲めいた言葉を口にす少女。
ネットゲーム初心者どころか〈ソードアートオンライン〉が初経験であるアスカにとってそれは理解しがたいものであった。
だが、似たような状況には心当たりがあった。

「それは・・あれか?テストの順位で常にトップ10に入っていなかったり、多くの人からいい評価をもらえていないと不安になるのと一緒か?」

これはアスカの自己体験である。
まあアスカが本当に心配なのは周りからの評価から自分を見てくる母親を失望させることであるのだが。
少女は目をしばたかせたあと、苦笑いを浮かべる。

「う〜ん・・・一緒・・・なのかな・・・??」

困った風に笑う少女。
少女にはそのような体験はなかったらしい。そのことをアスカが羨ましいと思うことはしょうがないことだろう。

「あっ・・・そろそろ始まるみたいだよ」

少女の声でアスカが視線を移すと,1人の男が広場中央に歩いて出てきている。
アスカは優等生として“年上の話は真面目に聞く”という逆らえない性が発動してしまい、興味もあまりないことだったが会議の話に耳を傾けた。



(アスカの主観的には)会議は上手いこといっていたと思う。
このボス攻略会議の呼びかけを行ったディアベルという青年が(アスカが言ったとしても嫌みにしか聞こえないが)かなりのイケメンで、リーダーとしての統率能力が高かったことが大きな理由だろう。
途中で関西弁をしゃべるトゲトゲ頭のキバオウと名乗るプレイヤーがベータテスターはなんだのと、しゃあしゃあと大声で宣う騒動があったが、それもディアベルとごつい黒人のエギルと名乗る斧プレイヤーに
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