暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
最終章 無明編
第68話 派閥
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
て適当に繋がるもんだぞ」
「うぇっ?」
今まで指摘されなかった事を聞かされて驚きに固まる婚后にサソリは続けた。

「オレが御坂や白井となんとなく過ごしているのも特別何かしたわけじゃねーし。最近改めて考えてみるとな」

甘えてくるフウエイの頭を軽く撫で撫でしながらサソリは穏やかな口調で諭すように言う。

婚后は目から鱗が落ちたようだった。
かなり難しくいかに検討外れの事をしていたのか自覚して恥ずかしい手で顔を覆った。

ひょっとしてわたくし
とんだ勘違いを!?
自分を立派に見せれば、周りは敬服して付き従ってくるものと
勝手に思い込んで、逆に皆を遠ざけていたのはわたくし自身......
ごめんなさい
いままでのご学友がた......


側にあった花壇に頭をグリグリと押し付けていると見知った声が聴こえてきた。
「サソリさーん!」
「サソリ!って婚后さん?」
「ど、どうもですの......」
御坂と湾内、泡浮が走り寄って来て呼吸を整えているが湾内だけはサソリのいつもの愛情表現で抱き着いて押し倒した。
「サソリさーん!逢いたかったですわ」
「んぐわ!」
「わぁー、湾内ママ苦しいよー」
「あら、ごめんなさいですわ。嬉しくて」
「わ、分かったから離れてくれ!」
「嫌ですわー」

もう空気中にハートマークが一杯溜まっているような多大な愛情にサソリも腕で湾内の頭を掴みながら制止させる。
「遅かったな」
「こちとら用事があんのよ!年中暇なアンタと違ってね」
「へいへい」
「あら、じゃあ湾内さんもっと抱き着き強くして良いわよ」
「分かりましたわ!」
「ちょっ!ちょっと待て!わ、分かったから!!オレが悪かったから」
「キャハハ」

賑やかに話をするサソリ達を見て婚后はギュッと手を握り締めた。
小さい頃に父親が言った言葉を思い出した。

桃李成蹊
立派な人のまわりには自然と人が集まってくるもの

婚后にとってみればサソリ達のこの様子は羨ましく映ったと同時にサソリという人物にかなり興味を持ち始めた。
そこへ泡浮がやって来て羨望の眼差しで見ている婚后に耳打ちをし始めた。

「わたくし達婚后さんに習って派閥を立ち上げようと思いまして......もし宜しければ婚后さんに代表を」
「わ、わたくしに!?そんな無理ですわ......派閥立ち上げも上手く行きませんでしたのに......」
「そうでございますか......ではわたくし達の派閥に入って頂けると嬉しいですわ」
「!?」
思いもかけない言葉を投げ掛けられてアタフタしている婚后に穏やかな笑顔で向けた。
「よ、よろしいのですの?」
「よろこんで」

これが後の学園都市で伝説となる大派閥となる最初のきっかけだという事はサソリを含めて
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ