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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#45
FAREWELL CAUSATIONX〜時ノ雫〜
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、莫迦でも出来る、
要は赤子が刃物を振り廻すに似たり。
 だがそのような者を 「強い」 とは云わず、
倣岸なだけの者は誰からも尊敬されず歴史の影に消え去るだけ。
 だがアラストールは違う、 “紅世最強” の名は伊達ではない。
その凄まじい顕力、行使は元より、
極限に於ける判断力と決断力が常軌を逸している。
 正に神域の男、大山を砕く存在力を宿しながらも、
自らの生命(しんぞう)をいつでも躊躇い無く差し出せる
精神を同時に内包している。
 使命は遂行する、シャナも護る、
この絶望的状況下で「両立」させるのは不可能に等しき事象だが、
その苦難を此ノ男なら超越せしめる。
 否、正確には、 『男達』 か。
「お兄様ッッ!!」
『LUGAAAAAAAAAAAAAAッッッッ!!!!』
 事態を充分には呑み込めていなかったものの
「情報」 が漏洩した事実は忌々しき事体、
霧の抑制を解除と同時に四肢を引き裂くため霧の死霊が躍り掛かる。
 だが時既に遅し。
アラストールが発信してからもう数分経っている、
並の者なら露の役にも立たないだろうが
アラストールが命運を託した者は流星の化身を宿す存在、
その極限、 『時を止める事の出来る男』 だッ!



 



 キュドッッ!! グゥドッッ!! ズゥドッッ!!





 さながら環状列石のように、サークル状に突き立つ無数のバイク、
排気量も気筒もまちまち、だがその着弾時間と間隔は
その誤差3%に満たず、鉄塊の牢獄が如く周囲を取り囲む。
 異様の事態に身体が意識を反して向くのは一流の本能、
着弾の衝撃でキャブレターが潰れ、
スパークと共に爆破炎上から逃れるは手練の体捌き。
 しかし此処でティリエルは一つのミスを犯した。
討滅戦では称えるべき反応だったろうが、
ことスタンドバトルに於いてコレは決定的な悪手だった。
 空からいきなり何の脈絡もなく無数のバイクが振ってくる、
衝撃を受けるのは当然、
直撃したら紅世の徒とはいえ甚大なダメージを被るのは必然。
 だが、熟練の、本当の意味で一流の 『スタンド使い』 ならば、
腕を?()がれようが足を殺がれようが、
相手の喉元にまで喰い込んだ能力(キバ)
決して 「解除」 したりはしない。
 スタンドを始めて発動させた少女にそこまで求めるのは酷かもしれないが、
ブチ殺すブッ殺すと戯言のようにほざいている者が大して強くないように、
思考と行動が直結している精神でなければ
スタンドの潜在能力を十全に引き出す事は出来ない。
 故に少女はこの奇襲のみに心を奪われた、
コレが陽動で頭上から飛来する 「本命」 を完全に見過ごした。
 勝利と栄光を掴もうとするなら、例え爆炎に身を焼か
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