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ったら、忘れられたかも知れないのに』
女心が分からない祐一は、告白させて本気で愛し合った。 これでもう香里は後戻りできなくなった。
「あいつ、明日退院するって言ってるぞ、いいのか?」
『お姉ちゃんらしいですね、まだ寝てないとい…』
そこで祐一は、後ろから受話器を奪われた。
「香里っ、歩き回っていいのか?」
慌てる祐一を押し止めて受話器を耳に当てる香里、もちろん祐一は、頭を押さえられた真琴のように、手出しはできなかった。
「喋らせて。栞ね、聞いてる?」
『はい』
「敵に塩を送るなんて、あなたも偉くなったものね? でも後悔しても遅いわ、祐一はあたしが貰うから覚悟しなさい」
栞とて、姉の呼び方が「相沢君」から「祐一」になっているのには気付いた。
『いいえ、お姉ちゃんには負けません、それにお姉ちゃんと祐一さんって、プラスとプラスで相性悪いですよ』
「へぇ、貴方がそんな事言う? 変ったもんね、でも今度はあたしが病弱なヒロインよ。さっきも一杯泣いて優しくして貰ったわ、これから毎日付きまとって、一緒にいてくれなかったら、所構わず泣いてやるんだから」
その状況を想像し、青くなる祐一。
祐一妄想中…
「おはようございます〜 祐一さん? 今日はどうしたんですか〜?」
今朝は寝ている名雪では無く、祐一の腕にしがみついているオプションを見て、変な汗を流す佐祐理。
「え? ああ、これは」
「いやっ!」
口を押さえられ、朝の挨拶もさせて貰えない祐一と、佐祐理を刺すような目付きで睨む香里。
「あっ、大丈夫ですよ〜、佐祐理は美坂さんの祐一さんを取ったりしませんから〜」
「どっちの美坂ですか?」
反対の腕にしがみ付いて、姉の妨害にも屈せず教室まで着いて来た栞。
「え? あはは〜、舞はどう思いますか?」
「…知らない」
舞からも青白いオーラが発散され、凄い目付きで睨まれる祐一。
「ひどいよっ、わたしとは遊びだったのねっ、うそつきっ」
「「「「「あ〜い〜ざ〜わ〜!(怒)」」」」」
沢山の嫉妬マスクに囲まれ、リンチされそうになるが……
「やめてっ、あたしのお腹の中には、祐一の赤ちゃんがいるのよっ」
「「「「「「何いいっ!!」」」」」」
「ひっ、祐一さんっ、まさか?」
「うえ〜〜〜ん!」
「あはは〜」
「…斬る」
もし学校でそれをやられたら、名雪が泣くは遅刻するは、北川や男共に袋叩きに会うは、剣を持った舞に追い回されるなど、大変な騒ぎになるのは簡単に想像がついた。
『元気になったみたいですね、その調子なら2、3週間で治ります。 その後、祐一さんは返してもらいますから』
「嫌よ、祐一だって「お前と一緒なら、地獄に落ちてもいい」って言ってくれたわ、だからこのまま二人で堕ちる所まで落ちるの」
(似て
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