第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのはStrikerS 〜奪われる未来〜
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誘導を頼んだ。
「舜君!!あなた、死ぬ気!?なんでこんな状態で向かって行ったの!?無謀もいい所よ!!!」
エリオたちがいなくなると、シャマルが蒔風に怒鳴り声を上げた。
しかし蒔風の顔は痛みに耐えるばかりで、死ぬかもしれない、などという心配は一切していなかった。
否、そもそも、死ぬなんてことは最初からどうでもいいと言った顔をしているのだ。
「俺にその説教は成り立たないぞ、シャマル。と言うか、早く繋げろ。すぐに追う。止血と接合がすんだら・・・・」
「バカを言わないで!!このままみすみす死なせるなんて、私のプライドが許しません!!!」
「バカを言ってんのはどっちだシャマル!!!こちとらはなから「死ぬ」なんてことはどうだっていいんだよ!!非生者よか、これからの未来たるガキを助けに行くのが当然だろうが!!!俺は行くぞ・・・・早くしろ!!!」
「蒔風!!貴様が死ねば、主はやてをはじめ、どれだけの人間が悲しむと思っているのだ!!!ヴィヴィオは取りかえす。そのためには、貴様の力も必要なのだ!!!」
結界内で倒れる蒔風と、クラールヴィントでなんとか応急的に腕を繋ぐシャマル、更に結界で内部を浄化しているザフィーラが怒声を上げて口論する。
それを見ていたのは、青龍と玄武にとらわれていたオットーとディードだ。
自らの命を命と見ず、ただひたすらに立ち上がろうとし、その瞬間だけ「人を救うという一つのシステム」となっていた蒔風に、二人は驚き、そして戦慄していた。
「あの人は・・・・・人間ではないのですか・・・・・?」
「私たちも・・・道具として教育させられてきました・・・・・しかし・・・・・あれが私たちの行く末なのですか・・・・・?」
誰に向けたものでもないその質問。
彼女たち二人は極力人間味を持たないように教育された戦闘機人だ。
つまりは人間兵器として、道具として教育されてきた。
故に最初からそういう状況だったため、そうなっていく事に一切の疑問を抱くことなどなかったし、それを教える者もいなかった。
しかし、自分たちの目の前で命が・・・・・否、その肉体が動きを止めるまで動き続けようとしていた、機械のようにひたすら救おうとしている男。
それを見ていて、急にそうなる事が恐ろしくなってきたのだ。
そこに誰の意志もなく、誰に止められる事もなく、ただ肉体に限界が来て、醜く崩れ落ちて身体が身体と呼べなくなって始めて動きを止めるような、そんな生き方を、今一瞬でも行っている男を見て、自分の行く末に恐れ慄いたのだ。
あんな人生は嫌だ。
何かをやっ
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